山形県立点字図書館

目次
お知らせコーナー
便利グッズのご紹介
みんなの広場
点字図書館ボランティアインタビュー
館長室から
職員のフリートーク
<図書紹介>
デイジー図書(CD)
点字図書
テキストデイジー図書
編集後記

 

お知らせコーナー

*図書館からのお知らせ

スマートフォン講座のお知らせ
点字図書館では、アンケート等でもご要望の多い「スマートフォン講座」を開催します。6月に、酒田市と米沢市で行います。内容は、「ドコモ・ハーティ講座」の視覚障がい者の方向けの初心者用のプログラムです。機種は、参加者全員にドコモ様でご用意するiPhoneSE2(第2世代)を使っていただきます。スマートフォンをお持ちでない方も参加できます。すべて音声読み上げを聞きながら、画面を見ることなく操作します。拡大機能などのご紹介や体験はございません。
情報交換会とあわせて開催しますので、ぜひご参加くださいませ(昼食を準備しますのでご希望の方は、実費として600円を頂戴いたします)。

※酒田会場
・日時:6月15日(木)
スマートフォン講座 午前10時~午後0時30分
情報交換会     午後1時30分~午後3時
※申し込み締切:6月1日(木)
・場所:〒998-0034 山形県酒田市中央西町2-59
総合文化センター 405号室
・講座内容:
パート1:スマートフォンの特徴(10分)
パート2:音声読み上げ機能を使った実機体験(基本操作、音声認識機能、色識別アプリなど)(130分)
パート3:スマートフォンの安全な使い方、お問い合わせ窓口のご紹介、質疑応答(10分)
・料金:無料(昼食希望の方は600円を頂戴します)
・定員:14名
・申し込み先:点字図書館(担当:西田)
※注意事項
参加なさる方は、マスクの着用をお願いします。
当日は、ご自宅で体温測定をしていただき、少しでも体調がすぐれないと感じられた方は、無理をせず参加を見合わせていただきますよう、お願いいたします。

※米沢会場
・日時:6月29日(木)
情報交換会     午前11時~午後0時30分
スマートフォン講座 午後1時30分~午後4時
※申し込み締切:6月15日(木)
・場所:〒992-0059 山形県米沢市西大通1丁目5-60 米沢市すこやかセンター
※講座内容、料金、定員、注意事項については、酒田会場と同じです。

点字図書館情報交換会が、パソコンなどでご覧になれます
点字図書館では、2月9日に情報交換会を開催しました。遮光眼鏡の東海光学様、見えにくくても遊べるおもちゃ(オセロ、ルービックキューブ等)のメガハウス様、視覚障がい関係の用具販売のトラストメディカル様、視覚障がい者支援アプリのナビレンス様にそれぞれ情報提供いただきました。
その模様の画像データを、希望の方にはお送りいたします。パソコンなどで見ることができるデータを、メールまたはUSBでお送りしますので、ご希望の方は点字図書館の西田まで、ご連絡ください。
*主に情報提供の映像になります。参加者の映像や声は入っていません。質問があった方の音声は、許可をいただき収録しています。
また情報提供いただいたメガハウス様からは、オセロ、ルービックキューブの見本をいただきました。ルービックキューブには、凹凸があり手触りで面を揃えることができます。オセロは石が盤に内蔵されているもの、石がカラーでかつ触ってわかるなど、ユニバーサルデザインが施されています。ぜひメガハウス様の説明を聞いて、遊んでみてください!

 

*リーディングサービス(対面朗読)のお知らせ

リーディングサービス(対面朗読)とは、利用者の方がお持ちの資料をボランティアの方が対面で音訳するものです。新型コロナウィルスのため休止していましたが、再開します。
図書、手紙、公共機関からの通知等、音訳が可能な資料が対象です。
利用できる日時は毎週金曜日、午前の部10:00~12:00、午後の部13:30~15:30の各1コマです。
場所は点字図書館会議室または保健福祉センターの会議室となります。事前に予約が必要です。料金は無料です。ご希望により内容の録音が必要な方は記録媒体(SDカード、CFカード等)を各自ご準備ください。
詳しくは点字図書館までお問い合わせください。

 

*特定非営利活動法人輝色(きいろ)からのお知らせ

モンテディオ山形、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手一覧差し上げます
特定非営利活動法人輝色で、モンテディオ山形、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手一覧と年間スケジュールの点字版を、作成してくださいました。
今シーズンは、これをもって地元チームを応援してみるのはいかがでしょうか。
ご希望の方は、山形県立点字図書館までご連絡ください(先着3名)。

対話型鑑賞ワークショップ“みんなでおしゃべりあ~と鑑賞ワークショップ”が開催されました
以下に輝色様の案内を転載させていただきます。
「寒河江市美術館にて、2月25日(土)に実施いたしました。鑑賞ワークショップの模様です。
動画をご覧いただけましたらうれしいです。どうぞよろしくお願い致します。
▽ 目的
1.異なる見え方を持つ人たちの様々な解釈など、自分とは違う他者を認め受け入れるきっかけ作り
2.目の見えない見えにくい人、あらゆるニーズを持つ人にとって芸術、文化、スポーツなどへのアクセシビリティの向上
▽ 下記アドレスよりご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=XnsBDfSDNGA
▽ 企画
特定非営利活動法人 輝色

 

*サウンドテーブルテニスクラブからのお知らせ

メンバー募集!私たちと一緒に、やってみませんか!サウンドテーブルテニス(Sound Table Tennis)
どんなスポーツなのかなぁ?
一般的な卓球とは異なり、卓球台から4.2㎝上げたネットの下を、音の鳴るボールを転がして打ち合うスポーツです。
ボールが卓球台から落ちないように卓球台の縁には、エンドフレームとサイドフレーム(高さ1.5㎝、厚さ1㎝)がとりつけられています。
そして、音の鳴るボールを、ラバーの貼っていない木製ラケットで相手コートに打ち返し合います。
主に、目の見えない見えにくい方が行なうスポーツです。
もちろん見える方でも一緒に楽しめるスポーツです。
是非、私たちと一緒に、やってみませんか! サウンドテーブルテニス

▽サウンドテーブルテニス(Sound Table Tennis)へのご協力のお願い
私たちは、目の見えない見えにくい仲間たちで活動しております。
そのため、会場準備、ボール拾い、審判などを、お手伝いして下さる方を募集しております。
詳細につきましては、お問い合わせ下さい。
どうぞ、よろしくお願い致します。

▽練習日
天童会場:第1、第3水曜日
酒田会場:第1、第3日曜日、第2、第4水曜日

▽練習会場
天童会場:天童総合福祉センター
酒田会場:酒田市身体障がい者福祉センター

▽練習時間
天童会場:9時~12時
酒田会場:13時~16時
※都合により変更になる場合があります。

▽お問合せ先・方法
お問い合わせ先
団体名 山形県視覚障がい者福祉協会
サウンドテーブルテニスクラブ
電話 0234-52-2871
MAILアドレス:sweethome2015@yahoo.co.jp
代表者氏名:富樫
※ 電話またはメールにてお問合せお願いいたします。私たちと一緒に、青春しましょう!

以下に、サウンドテーブルテニスの紹介のYouTubeの動画のリンクありますので、ぜひご覧ください。
https://youtu.be/DRejKbTDO9I

 

*山形市視覚障害者福祉協会からのお知らせ

「あしらせ体験会」のお知らせ
みなさん、こんにちは、いつもお世話になっております、山形市視覚障害者福祉協会で会長をしております三浦です。春の訪れを実感するこの頃、皆様ご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、自動車メーカーのホンダの社内ベンチャー企業が開発した、視覚障害者のための歩行支援ナビゲーションシステム「あしらせ」の体験会を今年6月6日に山形市の霞城セントラル23階、高度情報会議室で開催いたします。「あしらせ」は、両足の足の甲に装着した端末が振動することで交差点を右折したり左折したり、横断歩道の前では立ち止まるなど、お持ちのスマートホンのGPSと連動して視覚障害者の歩行を助けてくれるシステムです。昨年末から全国で試験的に販売が開始されており、今のところは7、8万円程度の費用で購入が可能であり、月々のアプリの使用量が500円程度です。当日は「あしらせ」の説明をメーカーさんからしてもらうとともに、実際に装着しての体験会を行います。概要は以下のようになります。

日時 6月6日 午前の部 10時から12時まで
午後の部 1時から3時まで
参加費 無料
お申込み  当日参加も可能ですが、事前にお電話かメールで以下にお申込みいただけるとありがたいです。
三浦携帯 080-6291-7240
メールアドレス yasu2020724gorin@gmail.com
お問合せは三浦携帯までお気軽にお寄せください。
※体験会は、山形市視覚障害者福祉協会の主催、株式会社トラストメディカルの協力、ホンダの社内ベンチャー企業さんなどのご支援で開催されます。

障害者スイカ、高速道路の障害者割引についてのお知らせ
こんにちは、山形市の三浦です。今年3月から私たち視覚障害者にも嬉しく、ありがたいJR東日本と高速道路の制度の改善がありました。要点を紹介させていただきます。
まず、3月18日から山形駅のみどりの窓口で、障害者用スイカカードの販売が開始され、山形駅の自動改札でも障害者用スイカで仙台駅などに行けるようになりました。この障害者用のスイカカードは、カードに障害者であることを示す情報を入れることで付き添い、ヘルパーさんと一緒に乗車した場合、運賃は2人で1人分の料金となります。みどりの窓口で、1種の障害者手帳を示して申し込み用紙に住所などを記入して、自分と付き添い用の2枚のカードを申し込みます。障害者本人のカードには、障害者の「障」という字が印字されます。付き添いの方用のカードには、介助の「介」という字が印字されます。今お持ちのスイカを障害者用に変更することもできます。付き添いの方のカードは利用者を特定する必要はありません。付き添い用カードは500円の預かり金で購入できます。今のところ、山形駅からは仙台など以外は直接の使用はできませんが、来年移行、県内の一部の駅でも利用が可能になる見通しです。みどりの窓口ではお願いすれば、申請書類は駅員さんが代筆してくれます。このカードは首都圏などでも利用できます。
次に高速道路の障害者割引ですが、3月27日から対象となる車が拡大されました。
これまでは、自家用車など特定の車1台だけだったのが、現在はたとえば友人や親戚の車、レンタカー、タクシーなどでも手帳を提示すれば高速道路など有料道路を使った場合の料金が5割引となります。ただし、あらかじめお住まいの市町村の障害者担当窓口に高速道路などの障害者割引きを申請して、手帳にシールを張ってもらうことが必要です。すでにこのシールがある方は、再度申請する必要はありません。
お問合せがあれば、山形駅の窓口、お住まいの市町村、もしくは三浦までお電話いただければと思います。

 

*日本盲導犬協会からのお知らせ

盲導犬情報セミナー開催
2023年度もオンラインによる盲導犬情報セミナーを開催します。盲導犬との歩行や生活、盲導犬に関する法律や取得までの流れについて、実際に盲導犬と暮らしているユーザーの体験談も交えながらのセミナーです。 下記の日程で都合の良い日にお申し込みください。

【開催日】
2023年6月24日(土)
8月26日(土)
10月26日(木)
12月17日(日)
2024年 2月24日(土)
【開催時間】
各回とも14時から15時半
【ツール】
ZOOM(パソコン、スマホ、ガラケー、固定電話からも参加できます)
ご希望のかたには事前にZOOMの使いかたの講習を行います。ご相談ください。
【対象】
見えない・見えにくいかたおよびそのご家族、医療・福祉・教育関係者
【費用】 無料
【申し込み方法】
メール info@moudouken.net 宛に、件名「盲導犬情報セミナー参加希望」と記載の上、お名前、居住地(都道府県)、年齢、メールアドレス、ZOOM使用経験の有無、ZOOMサポート希望の有無を記載ください。ZOOMのサポートを希望のかたは、使用する機器の種類、電話番号もお知らせください。メールでの申し込みが難しい場合はお電話ください。
【締め切り】
各回とも、開催日の2週間前

問合せ、ご相談は・・・
公益財団法人 日本盲導犬協会 スマイルワン仙台 視覚障害サポート部
〒982-0263 仙台市青葉区茂庭字松倉12-2
TEL:022-226-3910 FAX:022-226-3990

 

 

便利グッズのご紹介

このコーナーでは、視覚に障がいのある方に便利な商品などをご紹介しています。
今回は家電品の中から、見えにくい方にも使いやすいような調理家電を二点ご紹介させていただきます。
まずは、点字毎日のプレゼント企画で提供されていた三菱電機の製品です。まるで焼きたてのような美味しさの食パンが味わえる調理器具です。

「ブレッドオーブン(TO-ST1-T)」※オープン価格

三菱電機さんのホームページでこの商品を見て見ると・・・
「目指したのは、パン焼き窯から取り出した「焼きたて食パン」のおいしさ。」と書いてあります。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/breadoven/product/to-st1-t/index.html
そんなパンを毎朝おうちで手軽に焼けたら、毎日が幸せになってしまいますよね。
一枚焼きで、サイズは高さ140mm、横幅240mm、奥行き223mmの小さめのサイズです。本体色はレトロブラウン、天面は木目調のデザインになっているので、テーブル上において、おしゃれなインテリアとしても馴染みそうです。
パン自身が持つ水分と香りを閉じ込めるので、焼きたてパンのように耳までやわらかい食感と、豊かな香りを味わえるとのこと。
冷凍した食パンっておいしくないよなあ、って思っている人も多いかと思いますが、それも「冷凍トーストモード」で焼くと中までしっかり加熱して、しっとりとおいしく仕上がるそうです。
見えにくい方にも配慮がなされていて、少ないボタンによる簡単操作で、焼き上がりは音で知らせてくれます。プレートには凸点が二か所あり、パンの置き場所が確認できますし、報知音も工夫がなされています。
こうして書いているうちに、僕まで欲しくなってきてしまいますが・・・
ネットで価格を調べると、三万円台が多いようです。
続いては、見えにくい方に便利な「音声ガイド」付のコンロです。

「2口IHコンロ脚付(音声ガイダンス付)」※オープン価格

アイリスオーヤマから発売されています。以下にメーカーの商品説明を転載します。
「電気工事なしですぐに使える、2口タイプのIHコンロです。音声ガイド付きで、調理中に音声で操作内容や設置温度をお知らせします。2つのヒーターで加熱調理から揚げ物まで多用途に使用できます。(揚げ物は左のヒーターのみ)お湯が沸くまで自動加熱する湯わかし機能付きで、お湯が沸くとブザーが鳴り3分間保温します。(左ヒーターのみ)煮込み料理などに便利な、タイマー機能付きです。(1分~9時間50分)火を使わないので空気を汚さず一酸化炭素中毒の危険がありません。」
うれしい機能満載ですね! 音声ガイドでは、「油が設定温度になりました」「加熱調理を開始します」「タイマー残り10分です」などをお知らせしてくれるようです。自動オフの機能なども充実していて、安全面にも配慮されているようです。
インターネットで検索すると、価格は2万5千円前後といったところでしょうか。山形市内の家電量販店に問い合わせしたところ「在庫は一点あるが、結構人気なので品切れの場合はご注文になります」とのことでした。
ちなみに、日本点字図書館のワクワク用具ショップでは、同商品に触ってわかるシールを貼ったオリジナル加工が施された商品が販売されています。
この度紹介した製品は、一般調理家電のため日常生活用具給付の対象外となるところが多いかもしれません。でも、おいしいものを食べると幸せになりますよね。もしお使いになる場合は、くれぐれも安全面にはお気をつけてお使いください。

 

 

みんなの広場

※利用者の飯野拓海さんより、イベントに参加した感想をいただきました。
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今回、特定非営利活動法人輝色で開催した「みんなでおしゃべりあ~と鑑賞ワークショップ」に参加してきました。
このワークショップは、アート作品を見ながら、作品について参加者と対話をしていくものです。
会場は、寒河江市美術館で開催され、昨年は、ナビレンスを使って作品を鑑賞し、今年は、参加者とおしゃべりをしながら鑑賞しました。全盲の私にとっては、これまでにはない新たな鑑賞方法でした。
ワークショップに参加する前は、どんなことをするのだろうと不安でしたが、いざ参加してみると楽しくて、驚きと発見の連続でした。
参加者は13名で、県外から来てくださった方、アート作家さん、高校生や大学生、学校の先生、農家さん、会社員などなど、いろんな人が参加していたので驚きました。
見る人によっては一つの作品でも色々な見え方があったので、話を聞いているだけでも面白かったです。
展示品に船の立体作品があったのですが、ある人は骨盤に見えるというのは正直驚きでした。
一番意外だったのは、一人の人が自分が見えたことを話すと、他の人がそれを元に考えてしまい、情報が偏ってしまうことです。
先入観を持ってしまうと、幅広い見方ができなくなること、逆に先入観をゼロにすると、一つのものでもとても幅広い見方ができることを改めて確認しました。
鑑賞ワークショップ終了後は、参加者の皆さんと様々な話ができたのでよかったです。全盲の僕が、アート鑑賞を楽しめる日が来るなんて考えてもいませんでした。このワークショップの経験を活かし、幅の広い視点で物事を観察していけたらと思います。
この企画を考えてくれて本当にありがとうございました、輝色の多田さんスタッフの皆さんお疲れさまでした。
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飯野さん、素敵な感想ありがとうございました! 楽しそうなイベントですね! 美術にしても音楽にしても映画にしても、一人で黙々と楽しむのもいいですが、みんなで鑑賞してワイワイ楽しむのは、また格別の喜びやうれしさがありますよね。飯野さんが、鑑賞して想像力が広まって行く様子もよくわかりました。次回はぜひ誘ってくださいね~。

続きまして、上山市の利用者伊沢恵さんより、図書の素敵な感想をいただきましたので、ご紹介いたします。
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「みちのく銀山温泉 あやかしお宿の夏夜の思い出」は楽しく読ませていただきました
今回も内容が多彩で「どの場面が印象に残ったか」と言われると迷ってしまいますが、あえて書かせていただくとすれば、初めに出てきた小さい鬼の茜ちゃんと、蒼龍君がなぜ花湯屋に来たか、と言うお話はちょっと泣いてしまうくらい悲しいものでした。
寒い夜に出稼ぎに行ったお父さんがお守りを忘れて、お母さんがそれを届けに行き、残された2人が恐ろしい山賊に襲われて、逃げて行きそのままなくなってお母さんに会いたい、という思いがあやかしに変身してしまった、と言うのはあまりにも悲しくて涙が出てきてしまいました。
あとこの本は山形グルメの紹介のようになっていてそこも楽しみの1つです。今回出てきたのはねた団子と、ドンガラ汁でした。枝豆をつけたお団子は、よく食べますが残念ながらドンガラ汁は内陸ではあまり食べられませんね。
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伊沢さん、ありがとうございます。
山形出身の作家、沖田弥子さんの作品の感想でした。銀山温泉が舞台のファンタジー作品、ということで山形県人としては、興味をそそられますね。伊沢さんが、様々な角度からご紹介してくださっています。僕も「銀山温泉?! あやかし?! しかも山形グルメ?!」と、頭の中にクエスチョンマークとビックリマークが散乱して、とても興味をそそられています。
リクエスト希望の方は、ぜひ図書館までご連絡ください。

 

 

点字図書館ボランティアインタビュー

前号で、ボランティアで表彰受賞した方のインタビューを掲載しました。今回は後編をお届けします。
まずは、点訳ボランティアとして長年にわたって務められ、今回受賞なされたお二人に、いろいろとお話を伺いました。

令和4年度山形県民福祉大会会長表彰受賞
山木 隆治 さん (点訳ボランティア)
令和4年度全国盲人福祉施設大会奉仕活動者表彰受賞
小山 愛子 さん(点訳ボランティア)
(取材・文=西田竜也 ZOOMにてインタビュー)

――お二人は、いつごろから点訳をなされているのでしょうか。
山木 隆治さん(以下、山木) 昭和38年から、日本点字図書館の通信教育を受けました。修了後、しばらく課題で、新聞の切り抜きをコツコツと点訳していって、日本点字図書館の奉仕員として登録になりました。その頃は、手打ちでしたので1ページ打つのにも何時間もかかりました。それから、私も結婚したり仕事が忙しくなったりで、徐々に活動の時間が取れなくなってきました。
その後、しばらくたって仕事を退職してから、酒田市の点訳ボランティア団体に入り、そこで山形の点字図書館を教えてもらって、平成15年の養成講習会に応募して受講しました。
――すさまじく長い活動歴ですね。小山さんはいかがでしょうか。
小山 愛子さん(以下、小山) 平成11年に養成講習を修了しました。

――20年以上の活動歴ですね。
小山 同期で受講していた方は20名ほどいたんですけど、今も活動している方は3名です。パソコンの点字システムで養成がはじまったのもその頃のようです。
山木 私もパソコンで点字を打ち始めたのは、山形の点字図書館に登録してからです。パソコンは速いし修正もききます。でも、例えば見えにくい方との年賀状のやり取りをする際は、今も手で打っています。

――今まで、どれくらいの量を点訳なされたのでしょうか。
山木 んー・・・最初は記録を書いていたんだけど・・・覚えていないなあ・・・
小山 活動最初の頃は、プライベート点訳をたくさんこなしていました。のめり込んでしまう性格なので、主人が仕事で留守の時などは、徹夜で点訳したこともありました。でも主人の退職後は、ペースダウンするようにしました。

――徹夜・・・くれぐれもご無理なさらずにお願いします。手が止まらなくなってしまうような感覚でしょうか。
小山 私は最初にバーっと点字を打ちこんで、後で修正していきます。最初に打ち込む時は勢いでどんどん進めるので間違いが結構ある(笑)。ですから、修正のための見直しを4~5回ほどします。

――1冊完成させるのに、どれくらいの時間がかかりますか。
山木 長いのだと半年くらいかかると思います。
小山 ルビの多い本などは、読みを間違えて打たないようにエクセルで読みの表を作って、検索しながら打ちこんだりもします。ですので、時間はかかります。

――エクセルを使ってとは、すごい工夫ですね!
小山 エクセルの表を作るのに数日かかってしまって、点訳が進まないこともありますけど・・・

――(笑)。点訳しながら本の内容は頭に入ってくるものですか。
小山 あらすじは頭に入ってきますが、詳細までは入らないですね。
山木 一行一行を間違いないように注視するものですから、流れとしては頭には入ってこないです。

――かなりの集中力が必要になりますよね。一日にどれくらいの時間点訳なさっていますか。
山木 ほとんど一日中と言ってもいいほど、点字と関わっています。点字図書館以外にも、いろいろな団体と関わっていますので、新聞のコラムを点訳したり、指点字の養成講習会で講師をしたり、と様々なことをしながら一日中点字と向き合っていますね。
小山 私は、二、三時間できる日もあれば、一時間くらいの日もあったり、日によって違います。隙間時間を利用して点訳することもありますね。

――点訳している時に悩んだり、考え込む時はどんな時でしょうか。
山木 時代小説なんかは読書で読む時はスラスラ読むのですが、いざ点訳で一文字一文字と向き合うと、悩むことがかなりあります。「仇」という漢字を「あだ」と打つか「かたき」と打つか文脈や接続詞によっても違ってきます。

――小山さんは、点訳する時にどのあたりが難しく感じますか。
小山 全部難しいですよね(笑)。いつも考えこみながら点訳しています。

――そんなにも、悩んだり考え込んだりしながら・・・いつもありがとうございます。さて、点字図書館では、今年度も点訳を志すボランティア志望の方が講習会を受けています。ボランティアを続けていく秘訣などあれば、お願いします。
山木 点字を楽しむことですね。そのためには、一緒に協力する仲間も必要です。酒田の点訳グループではいろいろな人に声をかけて仲間集めをしています。
小山 私自身コツコツ作業することや、調べものしたりすることが好きということもあって、点訳が性に合っているんだと思います。でも一番大きいのは、やはり一緒に点訳をやっている仲間がいることです。

――お二人とも毎日毎日かなりの時間を割いて、悩みながらも楽しんで点訳なさっていることが、僕もよくわかりました。くれぐれも生活に支障のないように、末永い活動をこれからもよろしくお願いいたします!

取材後記
山木さん、小山さん、いろいろお話を聞かせていただいてありがとうございました!
点訳する時の、悩みや苦労話もいろいろと伺いましたが・・・でもお二人とも取材中ずっと笑顔で、点訳大好きなんだなぁ、ってずっと思いながらお話をうかがっていました。お二人の笑顔を見ているだけでこちらもうれしくなってしまい、三人ともニコニコしながらお話してとても楽しい取材でした。
楽しさの中にも、真剣さが伝わってきて頭が下がる思いです。
これからもどうぞよろしくお願いします!

ZOOM取材の様子

続いては、音訳で受賞なされたお二人にお話を伺いました。

令和4年度山形県民福祉大会会長表彰受賞
長岡 八重子 さん (音訳ボランティア)
令和4年度全国盲人福祉施設大会奉仕活動者表彰受賞
高橋 トモ さん(音訳ボランティア)
(取材・文=西田竜也 場所=点字図書館)

――お二人は、いつ頃から活動なさっているのでしょうか。
高橋トモさん(以下、高橋) 平成元年からです。
長岡八重子さん(以下、長岡) 昭和63年からです。その頃は音訳ボランティアも、かなり人数がいました。当時は音訳の講習会も、NHKのアナウンサーの方が講師をなさってました。(当時の名簿を見て)同期の音訳ボランティアは10人以上いたけど、今は私一人だけが、現役で活動していますね。
高橋 確かに当時からずっと続けている方は、ずいぶんと少なくなりました。中には、有償のボランティアじゃない、と知って辞めていった方もいました。

――無償で長年ボランティア続けていらっしゃること、本当に頭が下がる思いです。どのような思いで長年続けてこられているのでしょうか。
長岡 この前、音訳を引退なされた90歳の方から年賀状をいただきました。そのメッセージに「音訳をやめなければよかった」と書いてありました。音訳の活動は、聞いてくださる利用者の方に届けたい、という思いがもちろん一番ですけども、声を出して活動することは、結局自分のためにもなっている、と思います。

――今だと、デイジー図書ですが、活動を始めたころはどんな形態だったのでしょうか。
高橋 私は、テープ図書でした。
長岡 最初の頃は、オープンリールでした。
高橋 今だと、間違えた時に修正することは比較的簡単にできますが、当時は間違えた箇所は声を整えてから読み直したり、修正箇所へのはめ込みが大変だったりしました。

――1日にどれくらいの時間を音訳活動に当てているのでしょうか。
高橋 毎日ではないですけど、自宅で一日に一、二時間の活動時間を確保しています。小鳥の鳴き声などがはいる時があるので、生活音がしない夜に活動の時間を充てています。
長岡 図書館での活動は、週一回マイクに向かって吹き込んだり、校正したりしています。それ以外は自宅で下調べをしたり、間違いがないか聞き直したりしています。7回くらい聞き直しをしたことがありますが、それでも校正で間違いを指摘されたりもします。

――図書館以外で、声を出すような活動はされていますか。
高橋 私は音訳ボランティアとして駆け出しの頃、平成四年の「紅花国体」の大会アナウンサーに応募してみました。ダメ元で応募したんですけど、受かっちゃったんですよね。それで、国体の開会式や閉会式、水泳競技のアナウンスなどを担当しました。

――それはすごい活動ですね! きっかけはあったんですか。
高橋 青森出身なんで、音訳をはじめたころはイントネーションを直すのに苦労しました。養成講習会修了してから、どの程度自分の発声が通用するか試したくて応募しました。合格したので、自信を持てました。

――素晴らしいですね。長岡さんは、イントネーションなどで苦労することはあったのでしょうか。
長岡 私は、埼玉出身なのでイントネーションで苦労することはありませんでした。ただ、息を長く続けて発声したかったので、水泳のトレーニングをはじめました。今も水泳は続けています。

――私も今、少しずつ音訳の勉強をしているのですが、ボランティアの皆さんの発声技術の高さに驚くことがあります。そういった技術の裏には、皆さんの努力が詰まっているんですね。さて、今まで、音訳してきた本のなかで、印象に残っている本はなんでしょうか。
長岡 「何かと忙しい女性の「疲れ」がカンタンにとれる本」という本の中で、「生姜紅茶」が紹介されていて、音訳して以来ずっと飲んでいます。

――「生姜紅茶」?
長岡 本の中で、書いた先生が紹介していました。生姜を熱して乾燥させて、紅茶に入れて飲むんです。それ以来、手があったかくなって体が冷えなくなりました。自分が選んだ本ではなく、音訳で指定された本の中で出会った図書です。

――僕も試してみたいと思います。高橋さんの印象に残っている本は何になるでしょうか。
高橋 音訳を始めて一番最初に読んだ本で、「産婦人科医ノート」という本です。読みこなせずに苦労しました。内容に入りこみすぎちゃって、感情が入ってしまい「もう少し冷静に」と校正で指摘されてしまったり・・・

――今日はいろいろとお話聞かせていただいて、ありがとうございました。
高橋 昨日、押し入れから引っぱりだして、当時のボランティアの名簿があったので、今日持ってきてみました。(三人で名簿をながめる。お二人はとてもなつかしそうに見いっている)
長岡 もうお辞めになった方がほとんどですね。
高橋 (名簿の中のお一人の方が)昔、入院している時も、家族に内緒で病院抜けだして、図書館にきて音訳なさった、という話を聞いたことがあります。

――そこまでして・・・でもお二人とも決して無理なさらず、これからも末永い音訳活動をどうぞよろしくお願いいたします! ありがとうございました!

取材後記
長岡さん、高橋さん、ありがとうございました!
最後のお話で、病院抜けだして音訳なされた方のお話がありました。あと、90歳の方で「音訳をやめなければよかった」と手紙にあった、というお話もありました。音訳への思いがたくさん詰まったエピソードだと感動しました。
お二人のお話も静かな語り口ながらも、音訳への思いはずっしりと取材中ずっと感じていました。何年もの活動の中には、努力が詰まっていることを言葉の端々から感じました。ありがとうございました!

先月から、点字図書館ボランティアの皆さんのインタビューをお送りさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。ボランティアの皆さんの活動があってこそ、利用者の皆さんに図書をお届けできること、点字図書館員として、とてもありがたくうれしい思いです。ボランティアの皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

館長室から

館長 佐藤孝喜
春の日差しが暖かく感じられるようになってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。桜の花も例年より早く咲いているようで、東京などでは3月中に満開を迎えたというようなニュースも流れています。山形でも平年より1週間以上早くなっているようです。
新型コロナウイルス感染症対策のマスクについては、3月13日から個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断を基本とすることになりました。
当館はボランティアの皆様や病気をお持ちの方の利用もありますので、職員は当面マスク着用をしてまいります。利用者の方々でも会話が多く予想される場合などには、マスクの着用にご配慮いただければ幸いです。このほか、換気の励行、ゼロ密、こまめな手洗い、消毒などの基本的な感染防止対策を引き続き徹底してまいります。そのうえで、来館でのプライベートサービス、リーディングサービス、相談、点字指導、見学なども実施してまいりますので、ご協力よろしくお願いいたします。
2月9日に視覚障がい者情報交換会を行いました。会場のほか、自宅からでも参加できるようインターネットで繋いで実施しました。視覚障がい者の日常生活に便利な器具、用具について情報提供をさせていただきました。遮光メガネ、共遊玩具、視覚障がい者支援アプリ「ナビレンス」の紹介や福祉機器の価格動向を事業者から情報提供してもらいました。参加者のなかにはナビレンスなどをすでに使いこなしておられる方もいて、事例の説明をしていただく場面もありました。一方で、折り畳み式の携帯電話を開いたらすぐに通話できるようにする操作の設定を学ぶ方もいて、皆様の利用している機器や生活環境など多様なニーズに合わせた情報提供をしていくことの重要性を感じました。
3月14日に障害者差別解消法の政令が閣議決定され、令和3年に改正された障害者差別解消法の施行日が令和6年4月1日となりました。障害者への合理的配慮はこれまで国や自治体に提供義務があり、事業者に対しては努力義務だったものが、この施行日から義務化されるものです。
また、県内では県や市町村が独自に、「障がいのある人もない人も共に生きる社会づくり条例」などの差別解消条例を制定してきていますが、この3月で県内すべての市町村で条例が制定されました。
こういった動きをとおして、視覚障がいを含む障がい者の皆様が、より生活しやすい社会づくりが進むことを期待していますし、当館としても情報提供などできるだけのことに取り組んで参りたいと思います。

 

 

職員のフリートーク

今回は指導員の鈴木貴昭が担当します。
何気ない日常で、この人山形の出身だったんだ!と思ったことはありませんか?私は最近、WBCを見ていたら、中野拓夢選手が日大山形の出身とアナウンスが流れ、野球は全然詳しくないのに応援したくなりました。
図書館で仕事をしていると、作家について同じようなことを思うことがよくあります。全然知らずに音訳しやすそうな本を選んで、作中に突然山形弁が出てきたのでようやく気づいたということもありました。
山形と関わりのあるフレッシュな才能が活躍していると、山形県民として嬉しくなりますね。
今回はがんばれ山形作家!との気持ちで、県出身著者の図書を紹介いたします。

・『最後のトリック』深水黎一郎 著(点字・デイジー)
「意外な犯人」の極致ともいえる「読者が犯人」に挑んだ作品です。全国高校ビブリオバトルで優勝したことも話題となりました。
・『みどり町の怪人』彩坂美月 著(点字・デイジー)
こちらもミステリー。みどり町と聞くと、全国にたくさんありそうですが、山形市の緑町を彷彿させますね。
・『となりの彼女と夜ふかしごはん 腹ペコJDとお疲れサラリーマンの半同棲生活』猿渡かざみ 著(点字・デイジー)
すらすら読めるライトノベルです。著者は芸工大の出身です。
・『アノヒカラ・ジェネレーション 東日本大震災と東北の若者』笠原伊織 著(点字・デイジー)
震災を経験した若者たちのインタビュー集です。当時、芸工大の在学生が書いたことが新聞で紹介されました。
・『日本二千六百年史』大川周明 著(デイジーのみ)
東京裁判で東条英機の頭をひっぱたいたことで有名な著者。実は酒田の生まれだそうです。昔に書かれたものなので、かなり難解な本です。

図書館の仕事についてから、初めて知った作家さんを中心に取り上げてみました。他にも、こんな本はありますかといったリクエストがございましたら、お気軽にお問い合わせください。よろしくお願いいたします。

 

 

〈図書紹介〉

紹介図書の始めに番号をつけましたので、リクエストの際は番号をお伝えください。

デイジー図書(CD)

1 ディフェンス
ウラジーミル・ナボコフ 著 若島 正 訳 河出書房新社 10時間15分
チェスに魅了された少年はたちまち世界的プレイヤーとなる。優しい恋人と孤独な内面。著者の「最初の傑作」にして最高のチェス小説。

2 ひとんち 澤村伊智短編集
澤村 伊智 著  光文社  7時間42分
友人の家に遊びに行った「わたし」。近況報告するうち、各々の家に伝わる独自のルールの話になり…。表題作など、ホラー小説界の新鋭が描いた全8編。

3 孤独の飼い方 群れず、甘えず、私らしく生きる
下重 暁子 著  青春出版社  4時間39分
孤独を怖がってはいけない。孤独の時間こそ、ほんとうの自分を知るための時間である。孤独を通して、自分らしく生きる方法を説く。

4 ファンタスティックガール
キム・ヘジョン 著 清水 知佐子 訳  小学館  6時間42分
17歳のオ・イェスルは、ある日10年後にタイムスリップし、27歳の自分に出会う。しかし、夢に描いた自分とはかけ離れた情けない姿になっていて…。

5 中堅手論
赤星 憲広 著  ワニブックス  3時間11分
プロの外野手はここまでやる!阪神タイガース不動のセンターが、“盗塁以上”にこだわった守備理論を初めて明かす。

6 四角六面 キューブとわたし
エルノー・ルービック 著 久保 陽子 訳  光文社  8時間12分
世界の7人に1人が遊んだことがあるというルービックキューブ。その数奇な運命と尽きせぬ魅力を、発明者みずから人生哲学とともに語る。

7 七十歳ババァ、起業する?
近 恵子 著  内外出版社  4時間33分
親友と夫を相次いで亡くし、70歳になったとき、人生を有意義に過ごしたいと起業を目指し…。起業までのみちのりとこれからの思いを綴る。

8 田舎からスタンフォード大学に合格した私が身につけた夢をつかむ力
松本 杏奈 著  KADOKAWA  5時間13分
長年問題児と呼ばれ続けた女子高生が、逆境を乗り越え、スタンフォード大学に合格するまでの道のりと、勉強に向かう姿勢を語る。

9 半分、減らす。「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる
川野 泰周 著  三笠書房  5時間30分
物、消費、情報、食事、仕事…。「半分、減らす」と、驚くほど毎日がすっきり。医師で禅僧の著者が「シンプル生活術」を指南する。

10 あしなが蜂と暮らした夏
甲斐 信枝 著  中央公論新社  2時間10分
40年以上前の初夏、著者は青虫狩りをするあしなが蜂に魅せられる。蜂の巣を持ち帰り、幼虫を育て-。誕生から死までを見つめたひと夏の記憶。

11 50歳を過ぎたら高田純次のように生きよう 東京タワーの展望台でトイレの順番ゆずったら本が出せました
高田 純次 著  主婦の友社  3時間12分
高田純次が適当に語る「50歳からのごきげんな歳のとり方」。現在74歳の著者が50歳以降を振り返りつつ、何となく語ります。

12 渡辺和子の言葉 「自分らしい花」を咲かせる
桑原 晃弥 著  リベラル社  3時間25分
50代は人生のマネジメント次第で、今まで育てた果実を手にできる黄金期。人材育成のエキスパートが、豊かな人生を手に入れる55の秘訣を紹介する。

13 大正野球娘。3 帝都たこ焼き娘。
神楽坂 淳 著  小学館  4時間53分
男子野球団との試合を終えて、日常に戻った女学院に通う娘たち。ある日、小梅はひょんなきっかけで、学園一の美貌を誇る巴とランデヴーをすることに。

14 ふしぎなくらい心の居心地がよくなる本 「今は、これでいい」で気持ちがプラスに回っていく!
水島 広子 著  三笠書房  3時間08分
「かわいそうな自分」がいてもいい。人からの言葉は「ありがたく受け取る」。自分で「心の居心地をよくする」ための方法を様々な角度から紹介する。

15 準備せよ。 スポーツ中継のフィロソフィー
田中 晃 述 WOWOWスポーツ塾 編  文芸春秋  3時間53分
最高の中継は、最高の準備によって生まれる!あらゆるスポーツ中継を経験したテレビマンが、その舞台裏と哲学を明かす。

16 ラストで君は「まさか!」と言う 傑作選 トパーズの誘惑
PHP研究所 編  PHP研究所  5時間10分
全ての話がどんでん返し! 読み終わるまでの三分、あなたもきっと騙される――珠玉のショートショート三十六篇。

【厚生労働省委託】
17 ハーベン ハーバード大学法科大学院初の盲ろう女子学生の物語
ハーベン・ギルマ 著 斎藤 愛,マギー・ケント・ウォン 訳 12時間15分

18 フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者
シャルル・ペパン 著 永田 千奈 訳 3時間42分

19 静かなる変革者たち 精神障がいのある親に育てられ、成長して支援職に就いた子どもたちの語り
横山 恵子,蔭山 正子,こどもぴあ 編著 6時間

20 ヤングケアラー 介護する子どもたち
毎日新聞取材班 著 8時間36分

21 アカデミアを離れてみたら 博士、道なき道をゆく
岩波書店編集部 編 8時間58分

22 前だけを見る力 失明危機に陥った僕が世界一に挑む理由
松本 光平 著 4時間27分

23 教養としての茶道 世界のビジネスエリートが知っている
竹田 理絵 著 4時間11分

24 日本語はこわくない
飯間 浩明 著 2時間47分

25 会社のSNS担当になったらはじめに読む本
落合 正和 著 4時間42分

 

点字図書

1 コンビニ兄弟2
町田 そのこ 著  新潮社  全3冊
失恋をして高校をサボった詩乃は突然綺麗になった祖母と意外なところで出会い…。大切な想いをささやかに繋ぐ場所、名物店長と個性的な客たちが集う小さなコンビニの心温まる物語。

2 うちのにゃんこは妖怪です2
高橋 由太 著  ポプラ社  全3冊
深川の「よろずあやかし相談処」には、日々妖怪がらみの悩み事が持ち込まれる。一方で、美形拝み屋の容体が日に日に悪くなっていた。みやびは岡っ引きの秀次から変わり者の女医者を教えてもらうが-?

3 どすこいな日々
関取 花 著  晶文社  全2冊
シンガーソングライター・関取花による初のエッセイ集。幼少期のエピソード、大好きな本、音楽を生み出す際の苦労など、よもやま話を喜怒哀楽たっぷりの文章で綴る。ブログや新聞ほか掲載を加筆し書籍化。

4 ミステリと言う勿れ 前編
豊田 美加 著  小学館  全4冊
友だちナシ、恋人ナシ、天然パーマが印象的な大学生・整は、ある日、身に覚えのない殺人事件の疑いをかけられ、事情聴取を受けることに。整の鋭い言葉の数々が、真相を浮かび上がらせ…。テレビドラマのノベライズ。

5 イオンを創った男
東海 友和 著  プレジデント社  全3冊
姉・小嶋千鶴子とともに家業をイオングループにまで発展させた岡田卓也。岡田屋、オカダヤ、ジャスコ前期時代を中心に、幾重にも仮面をつけて素顔を見せない彼の、経営者としての姿と、人間としての姿に迫る。

6 ソラシド
吉田 篤弘 著  中央公論新社  全4冊
1986年冬、1枚のミニアルバムを録音し、姿を消したデュオ〈ソラシド〉。それから26年後、「兄」と「妹」は〈ソラシド〉の音楽を探して記憶の中の場所を訪ね…。もつれあう記憶と心をときほぐす物語。

7 もう時効だから、すべて話そうか
一橋 文哉 著  小学館  全6冊
酒鬼薔薇手記の陶酔癖と更生度、鑑定でも不明な毒カレーの動機、虚実混じる三億円事件の光と影…。事件の意外な真相と、取材をめぐるとっておきエピソードを披露する「事件エッセイ」。

8 ノワールをまとう女
神護 かずみ 著  講談社  全5冊
大手医薬品メーカーに仕掛けられたデモを鎮めるため、市民団体に潜入した西澤奈美。偽造、盗聴など裏工作を駆使して目的を果たそうとする奈美だったが、団体のリーダーは攻撃を加速する材料を手に入れ…。

9 小林製薬 アイデアをヒットさせる経営
小林 一雅 著  PHP研究所  全3冊
「あったらいいな」をカタチにする小林製薬。長年愛される商品を創出し続け、23期連続増益・22期連続増配の成長企業を率いてきたマーケッターが、開発秘話とともに事業躍進の秘訣を語り明かす。

10 スタンドアップ!
五十嵐 貴久 著  PHP研究所  全6冊
夫のDVから子どもを連れて逃げた33歳の愛。同僚のダイエットの付添いとしてボクササイズに通い始めると、素質を見出され、本格的にプロを目指すことに…。さまざまな困難に立ち向かう女性を描いた勇気と再生の物語。

11 のし梅と戦争
佐藤 松兵衛 著  のし梅本舗佐藤屋  全1冊
のし梅本舗佐藤屋は令和三年、創業二百年をむかえます。八日町の造り酒屋の娘と八日町の製薬販売業の次男夫婦が初代です。当時は出羽三山詣が盛
んでした。近所には行者宿が多くありました。お山に入る前に行者は薬や雨具、おなかを守る紅花染の布を求めたといいます。(はじめにより)

12 君に伝えたいこと。
キム・スミン 著  フォレスト出版  全1冊
過ぎ去ったことは、思い出さないで。すでに起きたことは、後悔しないで。変えられないことは、残念がらないで-。韓国発“感性エッセイ”の先駆けの改訂版を日本向けに再編集。

13 おっさんの掟
谷口 真由美 著  小学館  全2冊
そこで目にしたのは、男性中心主義、時代遅れな序列主義など、ダメな日本社会の縮図だった…。日本ラグビー協会の理事を務めた谷口真由美が、突如としてラグビー界を追われた理由を明らかにする。川淵三郎との対談も収録。

〈厚生労働省委託図書〉
14 デジタル社会形成基本法、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
総務省e-Gov 法令検索  全1冊

15 労働者協同組合法、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律
総務省e-Gov 法令検索  全2冊

16 地域保健・健康増進事業報告の概況 令和元年度
厚生労働省政策統括官付参事官付行政報告統計室  全2冊

17 犯罪被害者白書
公安委員会  全2冊

18 セイギのミカタ
まどか 著  フレーベル館  全1冊
小4の木下は、はずかしいと真っ赤になる赤面症が悩み。目立ちたくない、普通でいたい。なのに、人気者の大我にからかわれると、いつも正義感の強い周一がやってきて、余計に注目をあびてしまい…。セイギは世界を救うのか?

19 トミーとタペンスの大冒険 秘密機関
クリスティー アガサ 著 嵯峨 静江 訳  早川書房  全5冊
舞台は第一次世界大戦後のイギリス。幼なじみのトミーとタペンスが冒険を求めて探偵会社を作ると、驚きの依頼が舞い込んだ。探すのは、行方不明の女性とイギリス政府の極秘文書。もしその文書が悪用されたら、戦争が起こるかもしれないという。さっそく調査を始める二人の前に、文書を狙う悪の地下組織の大ボスが立ちはだかる。冒険また冒険、若い二人の運命は?

20 あなたと原爆
オーウェル ジョージ 著 秋元 孝文 訳  光文社  全4冊
イギリスの作家・ジャーナリストのジョージ・オーウェルが書き残した多くの評論から、とくに現代の読者に読んでもらいたいと思うものをピックアップ。原爆投下のわずかふた月後、その後の核をめぐる米ソの対立を予見し「冷戦」と名付けた表題の「あなたと原爆」、名エッセイ「象を撃つ」「絞首刑」など16篇を収録。ファクトとフェイク、国家と個人、ナショナリズムとパトリオティズムなど、『一九八四年』に繋がる先見性に富む評論集。

21 登山者のための法律入門
溝手 康史 著 山と渓谷社  全3冊

 

テキストデイジー図書

テキストデイジーはサピエからダウンロードでの利用となります。
1 いま、幸せかい? 「寅さん」からの言葉
滝口 悠生 選  文藝春秋
「男はつらいよ」シリーズ名場面集。寅さんマニアの芥川賞作家・滝口悠生が、過去49作から心に沁みる154のメッセージを紹介する。

2 ニューヨークの女性の「強く美しく」生きる方法
エリカ 著  大和書房
何があっても楽観的に、未来にフォーカス。身も心も引き締めて女を磨きながら、人がどう思おうと自分で決めて自分の意見をハッキリ語る。自分らしさを大切にしてパワフルに人生を楽しむニューヨークの女性たちの生き方を紹介。

3 脳が若返るまいにちの習慣
広川 慶裕 著  大和書房
疲労感、聴覚の低下、夜中に目覚める、集中力の衰え…。これらは脳が老化しているサインです。認知症予防を専門とする医師が、失い始めた脳機能を取り戻し、本来のパフォーマンスを生涯発揮し続ける方法を紹介。

4 ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山
月山 もも 著  KADOKAWA
絶景、極上湯、地物食材、地酒…。全部ひとりじめ! 人気ブロガー・月山ももが、ひとり酒、ひとり温泉旅、ひとり登山を始めた頃のエピソードを中心に、ひとりでそれらを楽しめることのすばらしさと、楽しむための方法を紹介。

5 凡事徹底「一日一話」 「後味のよい人生」を送るために
鍵山 秀三郎 著 PHP研究所
凡事徹底とは、誰にでもできる平凡なことを、誰にもできないくらい徹底すること。ひたすら掃除をすることで人々の「心の荒み」を和らげてきた著者の人生哲学を、一日一話形式で紹介する。

6 なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」
メラニー 著  講談社
映画会社に23年間勤務しながらアカデミー賞の受賞予想をし続けてきた著者が、歴代の授賞式における心震える名スピーチや驚天動地のハプニングなど選りすぐりのエピソードを紹介しつつ、誰にでもできる受賞予想テクニックを余すことなく伝える一冊。

7  おふくろメシ 80のごはんの物語
峯田 淳 著 トランスワールドジャパン
著名人の語るオフクロの味を完全再現したレシピを掲載。家族の思い出や、知られざる生い立ちの話。いくつになっても忘れられない家族の数だけある“オフクロメシ”。

8 50歳からの語彙トレ
菅原 圭 著 大和書房
初対面の相手、ご近所や地域活動でのやりとり、同窓会、友人との間で、こんな言い回しができればぐっと好印象に! 脳内辞書が豊かになり、人間関係を円滑にする好フレーズをすべて網羅。

9 あの人が好きって言うから… 有名人の愛読書50冊読んでみた
ブルボン小林 著 中央公論新社
俳優やアーティスト、政治家・・・有名人の心震わせた名著とは? 「有名な人が好きな本」の読書ガイド。総勢50人。似顔絵マンガ入り。

10 食べるほど綺麗になる美人ごはん
木下 あおい 著 大和書房
緑はいくら食べても痩せる色、小麦粉は太りやすくなる危険な食材、漬物でビタミンB1が増える。栄養素から逆算して効率的に美肌に!

 

 

編集後記

今号もお読みいただき、ありがとうございました。
春ですね。表紙を、小学生と中学生の新入生のイラストにしてみました。
30年以上も前ですが、僕も中学の新入生だった時があります。カレーライスとコカコーラとレッドホットチリペッパーズが大好きな中学生でした。コーラよりハイボールの方が好きにはなりましたが、カレーとレッチリは今も大好きです。アンケート集計していると、皆さんの好きな物や趣味など聞いてみたい、という声もあるので、ぜひ教えてください。またこんな情報や、こんな企画やってほしい、というご希望も、ぜひ図書館だより担当西田までよろしくお願いします!

 

 

「図書館だより」199号
発行日  令和5年4月28日
発行  山形県立点字図書館
〒990-0031
山形市十日町1-6-6
電話 023-631-5930
FAX 023-627-1118
メールアドレス yamaten@ic-net.or.jp

2023/04/28/