山形県立点字図書館

目次
お知らせコーナー
点字図書館ボランティアインタビュー
館長室から
職員のフリートーク
<図書紹介>
デイジー図書(CD)
点字図書
テキストデイジー図書
編集後記

 

お知らせコーナー

*「サピエ」全面停止のお知らせ

この度、メンテナンスのため、2024年3月4日(月)午前3時から3月27日(水)午前10時までの3週間、「サピエ図書館」が全面停止いたします。
当館の貸出業務は全面的にサピエに依拠しているため、停止期間中は通常の貸出ができなくなります。
また、停止期間中は図書の検索やコンテンツのダウンロード、オンラインリクエストなどのサービスも利用できません。
皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解・協力をお願いいたします。

○点字図書・録音図書のリクエストについて
停止期間中は、自館所蔵の図書に限り貸出対応いたします。当館の目録からリクエストをお願いいたします。
県外にある図書の場合、事前にリクエストいただいても、停止期間までに届かない場合がありますがご了承ください。
また、今回の図書館だよりで紹介した新刊図書については、お待ちいただく場合があります。ご了承ください。

○点字雑誌・録音雑誌の貸出について
貸出が可能な雑誌は通常どおり貸出いたします。ただし、タイトルによっては貸出しが遅れる場合もございますのでご了承ください。

○図書・雑誌の返却について
読み終わりましたら通常どおりお返しください。

○「サピエ」個人会員の方へ
停止期間直前はアクセスが集中し、サピエを利用しづらくなることが予想されます。ダウンロードなどはお早めにお願いいたします。
詳細につきましては、サピエサポートセンターまでお問合せください。

問い合わせ 山形県立点字図書館(担当:鈴木)
電話 023-631-5930
サピエ大阪サポートセンター
電話 06-6441-1171

 

*令和5年度利用者アンケートの実施について

点字図書館に関するご意見やご要望、点字図書館を利用されての感想や満足度などを伺い、今後の図書館運営に反映してまいりたいと思います。別途郵送、またはメールでアンケート用紙をお送りいたしますのでご協力お願いいたします。

 

*逐次刊行物のお知らせ

「ステレオサウンド」の貸出を行っております。
最高の音質を求める方のための本格的なオーディオ雑誌です。
最新製品の試聴レポートなどの情報が満載の雑誌です。CD1枚で年4回の発行になります。
今までご利用の方にはまたお送りいたしますが、新規に貸出希望の方は、点字図書館までお申し込みください。

 

*点字・墨字合本を差し上げます

1、「コロナ禍での視覚障害者」全68ページを差し上げます。
「本企画は、視覚に障害のある方で立場の違う3人の体験談をまとめさせてもらいました。数少ない限られた報告ですが、新たな感染症の備えとしても、困難から立ち上がり、何かを始めていこうというメッセージとなれば幸いです。」(本文より)
先着2名となりますので、ご希望の方は図書館までご連絡ください。
2、レシピカード集「電子レンジでミートクッキング」全14枚を差し上げます。こちらは先着1名となります。ご希望の方は図書館までご連絡ください。

 

*山形県立図書館からのお知らせ

山形県立図書館の対面朗読室が運用開始されました。
対面朗読者による対面朗読サービスのほか、同伴者による図書館資料の代読、デイジー図書等の利用が可能です。
詳しくは、山形県立図書館(電話 023-631-2523)または同館ホームページ(https://www.lib.pref.yamagata.jp/)でどうぞ。

 

*見えない・見えにくい人がAIで描いたイラスト展

「あいのあるアート展」開催中!
開催期間:2月8日(木)から2月22日(水)まで
会場:天童市立図書館
共同開催:NPO法人輝色 NPO法人しん
協力:天童市立図書館

表題にもある通り、見えにくい人が、スマートフォンのヴォイスオーヴァー機能や、有料版アプリなどを駆使して製作した作品のアート展が開催中です。
製作したのは、NPO法人輝色の多田祐也理事長と飯野拓海さんです。
図書館だより担当の西田も、作品を見せてもらったのですが・・・そのクオリティの高さに正直驚いています。アメリカのポップアートや現代のレジェンド、バンクシ―の影響が色濃いとんがった作品から、少しディズニーっぽい感じの、ヒューマンタッチでハートウォーミングな作品まで、作風がバラエティに富んでいます。
しかも、現地では作品にナビレンスタグが取りつけられ、アプリでその作品の解説や、背景、こめられた思いまで聴くことができます。
この図書館だより発行時には、既に開催中で、アナウンスのタイミングが悪くて申し訳ありませんが、2月22日まで開催していますので、興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
以下、輝色のウェブサイトのリンクです。
https://npo-kiiro.com/

 

点字図書館ボランティアインタビュー

前号で、点字図書館ボランティアで表彰受賞した方のお名前だけご紹介しました。
今号では、その方々のインタビューを掲載します。

令和5年度社会福祉功労者知事表彰受賞
宮下 貞子 さん (音訳ボランティア会長)
鶴田 悟子 さん (音訳ボランティア)

令和5年度山形県民福祉大会会長表彰受賞
高橋 トモ さん(音訳ボランティア)

(取材・文=西田竜也 場所=点字図書館(12月14日))

――本日は、お集まりいただきありがとうございます。昨年から、福祉関係の表彰受賞なされたボランティアさんのインタビューをさせていただいていますが、実は高橋さんは昨年も別の賞を受賞なされていて、二年連続でご登場いただいています(高橋さんの前回インタビューは図書館だより199号参照)。
皆さん、受賞おめでとうございます。まずは、活動年数をお伺いできますか。

宮下 35年になります。

――ということは、今の年齢から逆算すると30代から活動なされているんですか?

宮下 いえ、来年39歳なんで幼稚園からですかね(笑)。

――  ・・・(宮下さんの冗談にツッコめずにポカンとしてしまう西田)

宮下 でも、当時の同期の中では一番若かったので、みなさんに「若い人」って呼ばれていました。NHKのアナウンサーが講師だったのですが、鼻濁音ができなくて「んが」「んぎ」「んぐ」って発音して注意を受けていましたね。鶴田さんと高橋さんの方が一期後輩なんですけど、だいぶ先を越されてしまいました。

――そんなことはないでしょうけど。

宮下 鶴田さんには、よく専門的な本について、いろいろと質問しています。

――確かに資料を見ると、鶴田さんは「古典等の知識を活かした専門性の高い図書の音訳」をたくさんなされている、と書いています。

宮下 ねえ、その資料には「宮下さんはすごく顔がきれい」とか書いてあるの(笑)。

―― ・・・(またしてもポカンとしてしまう西田)

宮下 漢文の書き下し文とかはホントに難しいので・・・いつも鶴田さんに聞いています。

――(気を取り直して)鶴田さんは、どのようにしてそういった知識を身につけたのでしょうか。

鶴田 ずっと国語の教員をしていました。退職してからボランティア活動をはじめました。本を読むのはもちろん好きなのですが、ただ自分のために読むよりは、音訳ボランティアとして活動した方が、利用者の方のためにもなるし、自分の勉強にもなると思っています。

――確かに、鶴田さんの読みは重厚なしっかりした印象があるので、古典的なものに向いているなあ、と感じました。そういう分野は下調べとか大変ではないですか。

鶴田 教員時代から使っている辞書なんかも自宅に揃っていますので、調べ物はやりやすいですね。

高橋 身近に先生がいる、みたいな感じで、ボランティアはけっこう皆、鶴田さんを頼っていますね。

――なるほど。
では、宮下さんが、ボランティアをはじめたきっかけは何だったんですか。

宮下 わたしは、とにかく読書が好きだったので・・・でも活動をはじめてすぐに、好きだからできるものではない、と痛感しました。読みに癖が出ちゃうんですね。よく先輩方から「また宮下節がでている」と注意されました。今も高橋さんから教えてもらって、直したりしています。

――でも、宮下さんの読みって情熱的で素敵ですよね。
たしか高橋さんは青森出身だとお聞きしましたが、イントネーションもなくきれいな言葉使いですよね。何か直す訓練なんかはしたんですか?

高橋 もし言葉使いがきれいに聞こえているとすれば、青森にいた頃に放送劇団員として活動していたことが大きいかもしれません。伊奈かっぺいさんなんかと一緒に活動していたんですよね。山形来てからは、子育てが忙しくなってやっていないんですけど。

全員 それはすごい!(ひとしきり皆で高橋さんの劇団活動について盛り上がるが、紙面の都合上泣く泣く割愛します)

――高橋さんの読みは、本当になめらかで澄んでいる印象がありますが、放送劇団とか国体アナウンサーなどの人生経験が大きいんでしょうね。でも前回のインタビューの時、最初に読んだ本は、感情が入りすぎて注意を受けた、なんておっしゃっていましたよね。

高橋 そうですね。「それだけ感情をだせるのはいいですね」なんて講師のNHKの方に、皮肉で言われたりしていましたね(笑)。

――宮下さんは苦労した図書はありますか?

宮下 経済の本を読んだ時に図表の説明が多くって・・・あれは今聞き直したら真っ青になると思いますね。

――鶴田さんはいかがでしょうか。

鶴田 方言が出てくると辞書では調べようがないし、人に聞くしかないのでかなり苦労しますね。

高橋 図表の説明なんかは、校正への提出後に、校正ボランティアの方からの提案がとても上手にうまくまとめてくれてたりして、本当に勉強になります。

――そうなんですね。自分が読んだ本が校正から返ってくるときって身構えたりしますか?

宮下 (うなずきながら)いつもドキドキする。

――すごく苦々しい顔をしていますが(笑)。テスト結果が返ってくるような気分なんですかね。

宮下 自分の思いこみの間違いがいつもあって、指摘されるとすぐに気づく(笑)。

――皆さんほどのベテランでも、校正から返ってくるのが怖いとは(笑)。
では、皆さんの今後の活動の抱負など教えてください。

宮下 わたし自身も本が好きでたくさん読むので、利用者の方にも良質な録音図書を少しでも多く届けることができればいい、と思っています。

鶴田 なんでも読みますので、いろんな本を依頼していただきたい、と思っています。図書館が選定した本は、自分の読書では選ばない本もあるので、そういう本を読むととても視野が広がります。

宮下 ボランティアは利用者のために活動するものだけど、自分のためにもとってもいい、と結構みんな思っていますね。

高橋 わたしも、一冊でも多く読んで利用者の方へ届けたい、と思っています。

――利用者の方へ伝えたいことなどありますか。

宮下 わたしたちも頑張って音訳していますが、ご意見や直す点等あればどんどん言っていただければありがたいですね。

高橋 先日、利用者の方から、いつもありがとう、という内容のお手紙をいただき本当にうれしかったです。これからも頑張って読んでいきたいと思います。

――それはうれしいですね!

宮下 音訳グループでも、勉強会などをやって一生懸命取り組んでいますので、これからもよろしくお願いします。

――今日は長時間にわたってお話いただき、本当にありがとうございました。
これからも音訳の活動どうぞよろしくお願いいたします!

 

取材後記
宮下さん、鶴田さん、高橋さん、いろいろとお話していただき、ありがとうございました。皆さんの、録音図書を利用者の方々に届けたい、という思いがひしひしと伝わってくる素敵なインタビューでした。
鶴田さんの教員時代の背筋がしゃんと伸びるようなお話あり、高橋さんの劇団活動のような華やかなお話あり、宮下さんのユーモアで和ませながらも真摯な音訳への思いのお話あり、面白くて面白くて90分近いインタビュー時間が、体感で5秒くらいに感じるほどあっという間でした(5秒は大げさかな・・・)。

実は、その後鶴田さんから素敵なお手紙をいただきまして、一部を皆さんにご紹介させてください。

「退職後の毎日が充実していたのは、読む『本』があったからです。自分の好きな本を気ままに読んでいても、心が満たされません。これからも『音訳』は続けていきたいです。まだ声も出るし、未知のことを調べることもできる。生活がほんとうに生き生きし、充実してます。これからもどんな本でも読ませてください」

そんな風に言っていただけて、職員一同うれしく思います。
皆さんの活動、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

では、続きまして二組目のインタビューをどうぞ。

日盲社協令和5年度全国盲人福祉施設大会奉仕活動者表彰受賞
堀越 雅恵 さん (音訳ボランティア)

令和5年度鉄道弘済会朗読録音奉仕者表彰受賞
加藤 由紀子 さん (音訳ボランティア)
石井 あけみ さん (音訳ボランティア)

(取材・文=西田竜也 場所=点字図書館(12月7日))

――皆さま、表彰受賞おめでとうございます。受賞の要件として、長年の活動実績があるわけですが、まず活動年数を教えていただけますか。

堀越 30年くらいになります。千葉で20年、山形で活動して10年以上になります。主人の定年の時に、(ご主人の)実家がある山形に私も引っ越してきて、こちらで活動を始めました。

――養成講習会などは、千葉で受講なされたんですよね。その時の音訳指導員の方が全国大会(全国視覚障害者情報提供施設山形大会)で、全国の理事長として来県なされて旧交を温めていましたね。

堀越 はい、おぼえていただけていて、うれしかったです。こっちで頑張っている、とご報告できたのでよかったです。

――理事長もよほどうれしかったのか、登壇してのあいさつの際も、堀越さんが会いに来てくれたことをお話ししていました。
加藤さんと石井さんはいかがですか。

加藤 21年です。

石井 13年になります。

――皆さんの活動をはじめるきっかけは、何だったのでしょうか。

堀越 高校生くらいの時に、こういうボランティア活動があることを知って、ずっと頭の片隅に引っかかっていました。下の子供が幼稚園に入ったのを機に講習を受けました。

加藤 私も若い時に、こういったボランティアがあることを知って、将来絶対にやるって決めていました。本を読むのも、声を出すのも好きだったので。下の子が小学校にあがるタイミングで募集を見かけたので、応募しました。

――お二人とも子育てで忙しい時から長年に渡り活動なされてきたこと、本当に頭が下がる思いです。
石井さんのきっかけは何だったのでしょうか。

石井 お二人にくらべると、活動をはじめた年齢はだいぶ遅いです。転勤族だったので、落ち着いて活動をできる状況ではなかったのです。そんな中でも趣味のダンスは、ずっと続けていました。でも社会的なボランティア活動にも興味があった。山形に住まいが落ち着いたのを機に何かはじめようと思った時に、このボランティアの募集を見つけたので応募しました。
当時の音訳指導員が、高橋貴志さん(現館長補佐)で、やさしく教えていただきました。

――僕にもやさしくするように、石井さんの方から言っておいてください(笑、冗談です)。
それぞれのきっかけで皆さん活動をはじめて、本当にたくさんの音訳を手掛けてくださいました。その活動の原動力はどんなところにありますか。

加藤 わたしは音訳がともかく好きなので・・・次々と読みたくてしかたがないんです。性格的にもせっかちなので(笑)。

石井 音訳は、読むのも編集作業もすごく大変なんですけど・・・CDが焼き上がって一冊の音訳ができ上がると「やった!」という達成感がすごくあるんですね。そんな苦労して読んだ作品が、貸出ランキングにのっていたりするとさらにうれしくなります。

――堀越さんはいかがですか。

堀越 まあ・・・好きなんですよね・・・もう生活の一部として音訳がある感じですかね・・・

――なるほど、ありがとうございます。
読む時の声のコンディションなんかはどのように整えていますか? やはり体調とかも関わってくるのでしょうか。

堀越 体調も大きいですね。読むからには、声のコンディションをベストにして読みたいので、いろいろ気を使っています。

加藤 わたしは図書館に録音に来る時に、車の中でいろいろなウォーミングアップをしてきます。大きく口を開けてみたり、大声で歌ってきたり・・・とても人には聞かせられない(笑)。でもそうすることで、図書館での録音にスムーズに入れます。

石井 車の中の声って、意外と外に漏れるのよ。

加藤 そうなの!?

――(笑)。
音訳も点訳もグループの方同士で、勉強会などを頻繁に開催して、お互いに切磋琢磨しているような印象があります。お互いの音訳を聞く勉強会などもなされていると思うのですが、他の方の読みってやはり参考になるものですか?

加藤 わたしは他の人の読みはいいとこどりしようと思って、聞いています。堀越さんのセリフとセリフの間の間の取り方が絶妙なんで、真似していますね。

――堀越さんの読みは、安定感がものすごくありますよね。難しい単語も、すごくなめらかに読んでいる印象があります。文章がすごく自然に体に入ってくるというか・・・

堀越 「まみむめも」のマ行なんかは、口が回りにくいので噛んじゃう時もありますよ。そういう時は、少し練習して口が滑らかに回るようになってから再開しますね。

――なるほど、ありがとうございます。
加藤さんの読みは、美声でしっかりしていて、文章が体の芯まで響いてくるような印象があります。

加藤 わたしは読む時に、体全体で読んでいるっていうか、呼吸も腹式呼吸で体の奥からおこなっているし、たぶん顔の表情もすごく動いていると思います。文章のはじめで頭高に読む時は、眉がすごく上がっている(笑)。

――(笑)なるほど。だから体の奥まで響いてくるんですね。
石井さんの読みは、母性的というか、包み込まれるような安心感を感じます。

石井 そうでしょうか(笑)。わたしは、毎日新聞のコラムを声に出して読んでいます。

――ありがとうございます。皆さんの影の努力がいろいろと伝わってきました。影の努力といえば、音訳の下読みとか下調べなどはどの程度するものでしょうか。

堀越 わたしは、まず原本をもらったら、いち読者になって全ページに目を通します。読んで感じたイメージを大事にして、音訳を進めていきますね。

加藤 わたしはそこまでしていないなあ・・・でも下調べが必要で、本当に大変な思いをすることはあります。以前、ゼロ戦関係の本を読んだことがあるのですが、設計図がいっぱいでてきて・・・その説明文をつくるのに下調べが必要だったので、何日も図書館に通いました。

――下調べって本当に大変なんですね・・・
では、原本によって読み方を変えたりしている、とかはありますか?

加藤 変えるというか・・・変わりますね。ですます調の本は自然と声が上がりますし、小説を読む時は下がります。教養的な新書の本は、どうしても固い感じが出るし、山形で作っている犬の雑誌を読む時は、スキップするみたいに弾んだ感じになる(笑)。

――ありがとうございます。残り時間も少なくなってきましたが、皆さんが利用者の方に伝えたいことなどありますか。

加藤 わたしは、利用者の方のことを意識できるようになったのは、最近のことです。音訳の研修会や会議に参加させていただく機会が増えて、利用者さんのことを考えながら音訳をすることを、少しずつ勉強していっているので、これからもっと信頼関係を築いていければいいな、と思っています。

石井 わたしはまだ読むのにいっぱいいっぱいで・・・そこまでは考えることができていません。

――ありがとうございます。では、今後の抱負や音訳への思いなどお聞きできますか。

石井 わたしは音訳がライフワークで、人生でなくてはならないものになっています。同年代の人がなにか趣味を探していたりするので、自分は音訳があって幸せだと思います。

加藤 音訳以外にもいろんなことをしてきました。いろいろな理由があって、続けていくことができなかった活動もありました。でも音訳だけは自分の力でずっと続けてくることができました。

堀越 先日、「自分にとっての『ホーム』とは何ですか」という質問を受けました。その時のわたしの答えは『音訳』でした。つらい思いをして、自分がバラバラになってしまいそうな時も、マイクの前に座って音訳をしていると本来の自分を取り戻すことができます。

――感動的なお話ですね・・・
今日は面白いお話をたくさん聞かせていただきました。これでインタビューを終ります。ありがとうございました。
(というのはウソで、まだなにか面白いお話があるのでは、とレコーダーで録音を続ける西田)

――インタビューでもありましたけど、石井さんはダンスをやっているんですか?

石井 ジャズダンスをずっとやっています。浦安に住んでいた時にすごく素敵な先生と出会って・・・山形に住んでからも、その先生に習いたくってサークルをこっちで立ち上げて、教えていただいています。

――それはすごいですね!

石井 そこに加藤さんも引っぱってきたので、加藤さんもダンスを一緒にやっています。発表会なんかでは、お互いけっこう派手な服装で踊っていますね(笑)。

――へえー! そうなんですね。
堀越さんは何か体を動かしたりしていますか?

堀越 お二人みたいにアクティブではないですけど、舞鶴山に登ったりして、歩くのはやっていますね。

――皆さん、日常的に体動かしているんですね。でも音訳も体を動かすくらい労力使うんじゃないですか?

加藤 そうですね。頭を使って文章を読んで、表情と呼吸をフルに活用して声を出しているんで、終わったあとはぐったり疲れちゃう。昨日も修正まで終わったら、ホントに疲れ切っちゃって・・・家に帰っても晩ごはんをつくるのがイヤで・・・たこ焼きを買いに行きました・・・

――ハハハ!(一同爆笑)

 

取材後記
堀越さん、加藤さん、石井さん、長時間に渡ってありがとうございました。
三人とも、発言の端々から音訳に対する責任感がビシビシ伝わってきて・・・こういった方々にボランティアとして活動いただいている点字図書館は、なんて幸せなんだろう・・・と感じながらインタビューしていました。
もう三人とも音訳への思いが強すぎて・・・このあともずっとお話は続いたのですが・・・全部掲載したかったのですが、紙面の都合上そういうわけにもいかず・・・図書館だより増刊号で、完全版を掲載なんていうこともしてみたいですね。それはぜひ読んでみたい!などというご要望をぜひ点字図書館西田までお寄せください!
では今後とも、くれぐれも家事の負担にならないよう、ボランティア活動よろしくお願いいたします! 晩ごはんがたこ焼きになってしまわない程度に・・・でもたこ焼きはおいしいからまあいいか、なんて思ったりもして・・・すいません、冗談です・・・

 

 

館長室から

館長 佐藤 孝喜

新年おめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

この冬は、雪もほとんど降らず、過ごしやすいかなと思っていましたが、元旦から最大震度7を伴う能登半島地震や日航機と海保機の衝突事故など大きな事案が発生しました。亡くなられた方々、被害にあわれた方々には心からお悔やみ、お見舞い申し上げます。一日も早い復旧、復興を願っています。

災害はいつ起こるかわかりません。日頃からの備えを整えておくことが大切だと思います。196号(令和4年10月)の図書館だよりでも紹介しましたが、NPO法人輝色が作成した「視覚障がい者が取るべき災害時の行動マニュアル~目が見えないからこそ備えよう防災」において、日頃の備えやグッズ、災害が起こったときの行動がわかりやすく解説されていますので改めて参考にしていただければと存じます(リンク先:NPO法人輝色のウェブサイト (npo-kiiro.com))。点字版、CD版の貸出しも可能です。

12月18日に県立図書館で、当館も協力し、視覚障がい者が来館した際の接遇研修が行われました。視覚障がいの基礎的知識や来館時の誘導方法などを学んでいただきました。また、実際に目隠しをした人と二人一組になって、入口から対面朗読室まで誘導する練習をしました。

県立図書館では、コロナ禍で利用できなかった対面朗読室を1月22日(月)から運用再開するとのことです。対面朗読者による朗読や同伴者による図書資料の代読、読書支援機器等の利用により多くの蔵書が読めるようになりますので、活用いただければと存じます。(もちろん、点字図書館でも対面朗読を承っています。)

12月25日に吉村知事が当館に来館、視察されました。12月12日の県議会予算特別委員会において、伊藤かおり委員から県立点字図書館の環境改善や視覚障がい者支援のワンストップ化について質問があり、県健康福祉部長が機能充実に向けて情報収集、研究していきたい、市町村等と連携しながら視覚障がい者が安心して暮らせる共生社会の実現に向けてしっかり取り組んで参りたいと回答しました。後日、知事から点字図書館の現場を見たいとの話があり、来館に至ったものです。

知事からは、老朽化している和式の男子トイレなどは早く直したらよいのではないか、視覚障がい者の情報センターとして登録者をもっと増やしていくべきではないかといった話がありました。県、市町村、関係機関と一層連携してPRするなど、登録者拡大の取組を進めたいと考えています。

 

 

職員のフリートーク

みなさん、こんにちは、図書館だより担当の西田竜也です。
突然ですが、みなさん、ビールはお好きですか? 何を隠そう、僕はかなり大好きです。
でも、ビール好きの僕でも、例えば休みの日に、疲れて家で布団の上でゴロゴロして過ごした後に、夕方にモソモソと起き出して飲むビール。これは全然おいしくない。そう思いません?
では、どんな時に飲むビールがおいしいか?
僕がパッと思いうかぶのは、フルマラソンとかトライアスロンとかの大会で見事完走し、うれしさと共に飲むビール。これはもう、この世のものとは思えないほどうまい。打ち上げなんかあった日には10杯以上飲んでしまう。
あと個人的に、音楽フェスで飲むビール。これもとんでもなくうまい。夏の夕暮れ時に自然に囲まれながら、大好きな音楽にのって、ひじきかワカメみたいにゆらゆら揺れながらビールを飲んでいると、とろけちゃいそうな気分になります。
皆さんは、どんな時に飲むビールがおいしいですか?

ところで当館音訳担当の鈴木は、大のワイン好きです。
そんな当館鈴木に、どんな時に飲むワインが一番おいしいかインタビューしてみたところ・・・仕事から帰って飲むワインはいつでもおいしいそうです!
・・・なるほど、そうか。仕事終わりに飲むワイン。シンプルで潔くて正しい意見です。うん・・・ごちゃごちゃ考えずに、僕も今日、仕事終わりにおいしいビールをおいしく飲もう! そんな気持ちになりました。

では、ビールVSワインということで(別に戦う必要はないんだけど)、図書紹介です。
・世界を動かしたワインの歴史(デイジー版1枚山形県所蔵、点字版3巻他県)
・「家飲みビール」はなぜ美味しくなったのか?(デイジー版1枚山形県所蔵)

なお、フルマラソンや音楽フェスなどと勝手なことを書きましたが、見えにくい方は参加することが、なかなか困難なことも多いと思います。
例えば、ブラインドマラソンの協会や、フェスによっては障がい者の事前お問合せの窓口などもありますので、ご興味ある方は点字図書館の西田までご相談ください。参加する方法を一緒に考えていければ、と思います。

 

 

〈図書紹介〉

始めに番号をつけましたので、リクエストの際は番号をお伝えください。

デイジー図書

1 無神経の達人
千原 せいじ 著  SBクリエイティブ  4時間07分
「マサイ族とも打ち解ける男」「コミュ力モンスター」として知られる千原せいじが、日本人離れしたコミュニケーションの極意を語る。

2 ドキュメント婚活サバイバル
植草 美幸 著  青春出版社  5時間02分
婚活の現場では、衝撃的なことが起こることも少なくない。結婚したい男と女の本音と現実を、さまざまな事例を紹介しながら明らかにする。

3 「悩み」がすーっと消える心理術
神岡 真司 著  三笠書房  2時間32分
にがてを克服して自分を好きになろう!「名前を覚えられない」「集中力が続かない」など、さまざまな「苦手」に焦点を当て解決策を紹介する。

4 #拡散希望 その炎上、濡れ衣です
冨長 御堂 著  宝島社  9時間24分
結婚式を台無しにした戦犯として濡れ衣を着せられたプランナー。SNSで個人情報が拡散され続け…。前代未聞の訴訟が幕を開ける!

5 50歳からの「脳のトリセツ」 定年後が楽しくなる!老いない習慣
和田 秀樹 著  PHP研究所  3時間53分
「みんなと同じ」は老化の兆し!「前頭葉」から始まる脳の萎縮。前頭葉を鍛えるために必要なマインドチェンジと日常の習慣を解説する。

6 10代が考えるウクライナ戦争
岩波ジュニア新書編集部 編  岩波書店  3時間48分
2022年2月、ロシアがウクライナに攻撃を開始。若い世代はどう受け止めているのか。高校生たちに率直な意見を聞き、戦争と平和について共に考える。

7 笑っていたい、君がいるこの世界で
麻沢 奏 著  スターツ出版  5時間16分
中学3年の時に不登校になった美尋は、ゲームの推しキャラ・アラタを心の支えに、高校へ入学。クラスには、推しとそっくりな男子・坂木新がいた。

8 人間関係の悩みがなくなるカントのヒント
秋元 康隆 著  ワニブックス  3時間52分
友人関係から親子関係、仕事の人間関係、SNSの絡んだ人間関係まで、他者との関係の築き方についてのカントの言説を追う。

9 脳研究者の脳の中
毛内 拡 著  ワニブックス  4時間25分
研究者は普段どんなことを考えて、どんな生活をしているのか?脳研究者が、あまり知られていない実験内容やお金の話など実態を大公開。

10 60歳からの般若心経 人生がラクになる、生き方が定まる「276文字の知恵」
公方 俊良 著  三笠書房  4時間58分
60歳からをどう生きるか。般若心経の教えを通して解き明かした、さまざまな問題に対する人生訓を紹介する。

11 気むずかし屋にはクッキーを 卵料理のカフェ8
ローラ・チャイルズ 著 東野 さやか 訳  原書房  10時間41分
町じゅうが楽しみにしているクリスマス劇。気むずかし屋のアランは、舞台上に倒れこむ迫真の演技を見せていたが、それは演技などではなく…。

12 ナイト・ドクター 下
大北 はるか 脚本 蒔田 陽平 ノベライズ  扶桑社  5時間45分
美月が過労で大ケガを負い、指導医の本郷は管理能力を問われる事態に。そんな状況にも関わらず、復帰した美月は働き方を変えようとはしなかったが…。

13 新・浪人若さま新見左近(十二) すももの縁
佐々木 裕一 著  双葉社  5時間07分
江戸城松の廊下での刃傷に端を発した赤穂藩をめぐる一連の出来事に胸を痛めていた左近は、堀部安兵衛と奥田孫太夫を甲府藩で召し抱えようとする。

14 新版 神社の教え
神田明神 編著  小学館  4時間55分
厄年はどこにお参りすればいい?古いお守りはどうすれば?江戸東京の総鎮守・神田明神が、「神社とおまつり」の基本を伝える。

15 13歳からのサイエンス 理系の時代に必要な力をどうつけるか
緑 慎也 著  ポプラ社  5時間21分
落ち葉に裏向きが多い理由、おがくずで断熱材を開発…。各種の科学コンテストで賞を獲得した、若者たちのオリジナリティ溢れる研究を紹介。

16 問題はロシアよりむしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界
エマニュエル・トッド、池上 彰 著 大野 舞 通訳  朝日新聞出版  4時間29分
エマニュエル・トッドと池上彰が、ウクライナ戦争の背景から戦況の今後の推移、アメリカ没落の可能性、ウクライナ戦争後の世界までを考察する。

17 家康、人づかいの技術
童門 冬二 著  KADOKAWA  5時間38分
三河の小豪族にすぎなかった徳川家康は、どうして天下人になることができたのか。家康の人心掌握術を、家臣たちの生涯を通して徹底解説する。

【厚生労働省委託】

18 こじらせ美術館
ナカムラ クニオ 著 3時間52分

19 正解は一つじゃない子育てする動物たち
斎藤 慈子,平石 界,久世 濃子 編 長谷川 真理子 監修 14時間38分

20 ハンナ=アーレント 人と思想180
太田 哲男 著 9時間48分

21 ビスマルク 人と思想182
加納 邦光 著 9時間46分

22 スタール夫人 人と思想185
佐藤 夏生 著 7時間27分

23 セネカ 人と思想186
角田 幸彦 著 13時間25分

24 谷崎潤一郎 人と思想198
板東 洋介 著 10時間52分

25 アサーティブ・コミュニケーション
戸田 久実 著 5時間10分

26 寝ても覚めてもアザラシ救助隊
岡崎 雅子 著 6時間53分

27 世界ではじめて人と話した犬ステラ
クリスティーナ・ハンガー 著 岩崎 晋也 訳 10時間

28 人生を言いなりで生きるな
永松 茂久 著 4時間03分

29 未来の科学者たちへ
大隅 良典,永田 和宏 著 7時間49分

30 つながるための言葉 「伝わらない」は当たり前
勝浦 雅彦 著 6時間42分

31 終活! 送る人送られる人もホッと満足できる本
後閑 愛実 著 5時間14分

32 ことばと算数 その間違いにはワケがある
広瀬 友紀 著 4時間12分

33 薬膳・漢方の毒出し食材大全 いつもの身近な食材184種
薬日本堂 監修 7時間26分

34 古代中国の日常生活 24の仕事と生活でたどる1日
荘 奕傑 著 小林 朋則 訳 10時間05分

 

点字図書

1 津田梅子 ―女子教育のとびらを開く
高橋 うらら 著  講談社  全2冊
わずか6歳で岩倉使節団とともに官費留学生として渡米した津田梅子は、17歳で帰国後、女子が高等教育を受けられる学校を開校した。女子教育の発展に生涯を捧げた津田梅子の仕事と人生を描く。

2 小料理屋の播上君のお弁当 ―皆さま召し上がれ
森崎 緩 著  宝島社  全4冊
同僚の“メシ友”の関係から6年かけて結ばれた播上と真琴は、函館にある播上の実家の小料理屋で板前&女将の見習いとして働き始める。地元の味覚を題材に、2人は様々なリクエストに答えるべく協力し…。お弁当男子シリーズ。

3 やおよろず百貨店の祝福 ―神さまが求めた“灯り”の謎
本葉 かのこ 著  KADOKAWA  全3冊
幼い頃から憧れだった八百万百貨店に入社した福子。入社2日目に配属されたのは神様専用の外商部!? けれど初めて担当した福禄寿神を泣かせてしまい…。神と人との絆が結ぶ、お仕事コメディ。

4  変身の牛
風野 真知雄 著  KADOKAWA  全3冊
老後を楽しむために〈初秋亭〉を作った藤村・夏木・仁左衛門。悠々自適な生活を楽しむはずだったが、町の悩み事が次々と持ち込まれ…。積み重ねた経験を武器に、町のお悩みをばっさり解決! 書き下ろし爽快時代活劇。

5 愚者の階梯
松井 今朝子 著  集英社  全7冊
「勧進帳は不敬である!」昭和十年、東京。満州国皇帝溥儀が来日し、亀鶴興行は奉迎式典で歌舞伎の名作「勧進帳」を上演。無事成功するが、台詞が不敬にあたると国粋主義者が糾弾。脅迫状が殺到した直後、亀鶴興行関係者が舞台装置に首を吊った姿で発見――。江戸歌舞伎狂言作者の末裔、桜木治郎が大いなる謎に挑む、驚嘆の“劇場×時代ミステリー”!あの戦争へ、日本が最後の舵を切った時代を彫刻する渾身作。『壺中の回廊』、渡辺淳一文学賞受賞『芙蓉の干城』に続く、昭和三部作完結!

6 今宵も、夢追い酒場にて
薄 幸 著  幻冬舎  全3冊
パパさん芸人のほっこり飲み会、マイペース姐さんの喜怒楽酒、ロシア男の残した幻ウォッカ…。お笑いコンビ「納言」の薄幸が、酔いにまかせた本音と、愛すべきのんべえ芸人たちとおりなすエピソードを綴る。

7 おんなのこのめいさくだいすき―キラキラかんどう全25話
ささき あり 著  西東社  全1冊
子どもの想像力をはぐくむ名作のなかから、「シンデレラ」「ねむれるもりのびじょ」「マッチうりのしょうじょ」「ゆきのじょおう」「あかげのアン」など、女の子に人気のお話を全25話収録。

8 モノガタリは終わらない
モノガタリプロジェクト 編  集英社  全3冊
お題は「捨てない」。伊坂幸太郎、朝井リョウ、筒井康隆、岩井俊二、綿谷りさ、太田光、水野良樹ら21名の作家たちがモノの歴史をつむぎ、人の記憶をひもとくアンソロジー。メルカリ公式Twitter配信を加筆修正。

9 最上義光 ―伊達・上杉と死闘を演じた出羽の勇将
中村 晃 著  PHP研究所  全4冊
山形の小大名だった最上家を、東北屈指の大名にした最上義光。父との不和から跡目を争うことになるが、弟を倒して家督を継ぎ、山形地方を制圧する。その後も恐るべき謀略と戦術で伊達・上杉らと互角に戦い、見事出羽五十七万石を手にする。しかし最後に彼を待ちうけていたのは因縁ともいうべき運命だった…。「出羽の狐」と呼ばれた男の波乱に満ちた生涯を描く人物小説。

10 タスキメシ箱根
額賀 澪 著  小学館  全5冊
あの眞家早馬が「駅伝」の世界に戻ってきた! 大学卒業後、いったんは就職した早馬は、弱小・紫峰大学駅伝部のアシスタントコーチとして、部員たちと箱根駅伝初出場を目指すことになり…。

11 彼女たちのいる風景
水野 梓 著  講談社  全4冊
私たち、38歳。全てが順風満帆にすすんでいる、はずだった。出産によって「マミートラック」に追いやられてしまった凛。シングルマザーとして、発達障害の子供を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。週刊誌のサブデスクまで上り詰めながらも、不妊治療がうまくいかない美華。月一回のランチ会で愚痴をこぼすことでストレスを解消していた私たち。いつの間にか「本当の悩み」は避けるようになっていた―。

12 PD検察の犬たち
荒木 源 著  小学館  全9冊
東日新聞社役員の西岡は、会社絡みのある通夜席で、かつて一緒にゼネコン疑獄を追いかけた折原と久しぶりに顔を合わせる。後日、空前の東日スキャンダルが、折原を起点に発覚し…。新聞記者ミステリー。

〈複製〉

13 魔女と過ごした七日間
東野 圭吾 著  KADOKAWA  全6冊
その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ!AIによる監視システムが強化された日本。指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」不思議な女性に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる

14 じゃむパンの日
赤染 晶子 著  palmbooks  全3冊
時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い-。芥川賞作家で、2017年に早逝した著者によるエッセイ集。表題作をはじめ、「知ってるねん」など全55篇を収録。岸本佐知子との「交換日記」も併録。

15 なぜ僕らは働くのか ―君が幸せになるために考えてほしい大切なこと
池上 彰 著  学研プラス  全3冊
仕事ってなんだ? どうやって働く? 働くことの意味、生活にかかるお金、勉強することの意味、やりたいことの見つけ方などを、マンガを豊富に交えてわかりやすく解説する。

16 杏のふむふむ
杏 著  筑摩書房  全3冊
ラブラドールのハリーと過ごした子供の頃から、単身海外に渡ったモデル修業時代、舞台やテレビの仕事、私生活まで、女優・杏がこれまでの人生を、人との出会いをテーマに振り返って描いたエッセイ集。村上春樹の解説付き。

17 樹海村
保坂 大輔 脚本  竹書房  全4冊
人々を戦慄させる禍々しい古くから伝わる強力な呪いを、不気味で壮大な樹海の奥深くに封印した。13年後、姉妹の響と鳴の前に、あれが出現。そして、樹海で行方不明者が続出し…。2021年2月公開映画のノベライズ。

〈厚生労働省委託〉

18 どうぶつ英語フレーズ大集合!
河本 望 著 偕成社 全2冊

19 風雷きんとん(お江戸豆吉3)
桐生 環 著  フレーベル館  全2冊

20 れんこちゃんのさがしもの
戸森 しるこ 著 福音館書店 全1冊

21 アイドルが好き!
イノウエ ミホコ 著 くもん出版  全2冊

22 「慰安婦」問題ってなんだろう? ―あなたと考えたい戦争で傷つけられた女性たちのこと
梁 澄子 著 平凡社  全3冊

23 厚生労働白書 令和2年版
厚生労働省  全6冊

24 自殺対策白書 令和4年版
厚生労働省  全3冊

 

テキストデイジー図書

テキストデイジーはサピエからダウンロードでの利用となります。

1 NHKラジオ深夜便 絶望名言 2
NHK〈ラジオ深夜便〉制作班,頭木 弘樹 著  飛鳥新社
「貧乏はするもんじゃありません。味わうものですな。」 絶望に行き当たり、絶望を見つめ、絶望の中で書き留められた文豪たちの「絶望名言」から生きるためのヒントを探す。NHKラジオ深夜便の人気コーナーを書籍化。

2 隣人のあなた
安田 菜津紀 著  岩波書店
入管での理不尽な死、技能実習生の過酷な孤立出産、外国人へのヘイトと監視の目…。シリアで、ウクライナで、世界各国で。国内外で苦境にある人々を見つめてきたジャーナリストが、日本のいまの実態を報告する。

3 頭のいい人の「説明」はたった10秒!
樋口 裕一 著  青春出版社
「説明力」を制する者はすべてを制す! たった10秒で人の心を引きつけ、上手に説明して、うまく人間関係を築いていくためのテクニックを紹介する。すぐに結果がでる例文が満載。

4 村上春樹の世界
加藤 典洋 著  講談社
文芸評論家としてのキャリアのなかで、一貫して村上春樹作品へ強い関心を寄せていた著者。多様な角度から作品群に向き合い、その真価に迫る村上春樹論集。没後発表された遺稿「第二部の深淵」を収録する。

5 「気」が人を育てる
藤平 信一 著   ワニ・プラス
「気」は「人を育てる」ことに不可欠なもの。「心身統一合気道会」会長である著者が、昭和医療技術専門学校校長の山藤賢との対談を通じて、教育現場を「気」の観点から読み解く。

6 40億の借金を抱えたお坊さんがたどり着いた幸せになる方法
佐藤 法偀 著   サンマーク出版
人生がうまくいかない原因は「心の冷え」である。それを解決するには…。借金返済の茨の道を行きながら、50年にわたり70万人もの人々を救ってきた僧侶が、厳しい修行を経て見つけた「人生の答え」を伝える。

 

 

編集後記

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、昨年ご好評をいただいたボランティアさんのインタビューの、第二弾を掲載させていただきました。楽しんで読んでいただけたなら、担当としてこれに勝る喜びはありません。インタビュー中、宮下さんが「音訳へのご意見などぜひお聞きしたい」という旨のことをおっしゃっていました。ぜひ点字図書館までお聞かせください。

フリートークでビールの話を書きましたが、部屋で一人で音楽を聴きながら飲むビールも大好きです。先日、大好きなテナーサックス奏者のデクスター・ゴードンのアルバムを聴きながらビールを飲んでいたら、サイドメンのピアニストが、豪快でありながら端正にスイングする素晴らしい演奏をしていたので・・・誰だっけ? と思って確認したら、盲目のピアニスト、テテ・モントリューでした。目が見えなくてもこんなに素晴らしい演奏を届けてくれていることに・・・本当に感動しました。そして、日々点字図書館利用者の方々と接して、励ましのお言葉をいただくと・・・本当に感激します。公私ともども皆さまから元気をいただいて生きている図書館だより担当の西田でした。

図書館だよりへのご意見、ご感想もどしどしお寄せくださいませ。みなさんのお声をできる限り反映させていきたいです。よろしくお願いします。

 

 

「図書館だより」204号
発行日  令和6年2月16日
発 行  山形県立点字図書館
〒990-0031
山形市十日町1-6-6
電話 023-631-5930
FAX 023-627-1118
メールアドレス yamaten@ic-net.or.jp

2024/02/16/