山形県立点字図書館

目次
最上地区豪雨災害の避難体験
上山市、遊佐町視覚障がい者情報交換会の報告
点字図書館の見学と点字体験
図書館からのお知らせ
便利グッズのご紹介
視覚障害者に便利なアプリのご紹介
みんなの広場
職員のフリートーク
図書紹介
デイジー図書(CD)
点字図書
テキストデイジー図書
話題の図書
編集後記
奥付

 

最上地区豪雨災害の避難体験

利用者 最上町 島田 忠さんより

8月5日から6日にかけての深夜と、8月31日早朝、大雨による災害を告げるエリアメールが響きました。

8月に2度体験することになった私の避難経験についてお話しします。

私の住んでいるところは冬には積雪の多い最上町です。私は日ごろから天気に関心を持っていて気象庁の天気予報電話サービス177で情報を得るようにしています。177の前に市外局番の023を付けると最上、村山、置賜地域の情報を聞くことが出来ます。庄内地区の情報は回線が別で0234を付けると聞くことが出来ます。庄内の風や波の高さも参考になるので両方聞いています。

最上町では日ごろ防災無線でお知らせを流しています。1度目の避難のときにも防災無線でなにか放送しているようでしたが、大雨の影響もあったのか音が反響してよく聞こえませんでした。私はスマートフォンを使っていますがエリアメールの音を聞いて緊急事態を感じました。急いで避難できる服装を整えていると消防団の方が迎えに来てくれました。ペットボトルの水を1本手に取り避難しました。避難先の公民館はいつも外出している範囲なので歩いても移動できる近さですが、大雨と夜の11時という深夜ですので車に乗せてもらいました。避難所で夜を過ごし、翌朝の7時頃自宅に戻る近所の方の車に同乗して自宅に戻りました。避難は突然のことで家の鍵をかけていませんでした。

災害時の連絡等について民生委員の方から「災害があったら○○さんと△△さんから連絡があります」と以前からお話がありました。実際に災害時に迎えに来ていただき安心しました。

2度目の避難の時にはリュックに荷物を詰める余裕もあり、消防の方に迎えに来ていただき、しっかり家の鍵をかけ避難所に移動することが出来ました。

このときはちょうど近くでお祭りのある日でした。お祭りの食材を使い女性の方が炊き出しを準備してくれたので、温かい食事をいただくことが出来ました。災害時、視覚に障がいのある私は今後自分で何ができるのかと考えました。

視覚に障がいがあり一人暮らしをしていると災害時の避難などは大変です。

安全に避難するためには待つことも大事です。そして連絡が来なければ自分から連絡することも大切です。

日ごろからの周囲とのつながりが大事だと感じました。

 

図書館より

貴重な体験談をありがとうございます。みなさんの地域ではどんな災害時の準備をしていますか?情報交換会などでも話題にしていきたいと思っています。

 

 

上山市、遊佐町視覚障がい者情報交換会の報告

平成30年7月28日(木)上山市の中部地区公民館で、8月23日(木)遊佐町生涯学習センターで視覚障がい者情報交換会を行いました。

上山市では視覚障がい者とボランティアを含む15名と上山市の福祉担当職員、遊佐町では視覚障がい者と関係者を含む11名と遊佐町の福祉担当職員、両会場共に点字図書館から館長はじめ職員が参加しました。

上山市では市内の方に郵送で情報交換会のお知らせをしていただく等の協力をいただきました。

上山市の会場では次のような話題がでましたのでご紹介します。

お知らせの文書が届き、初めて情報交換会に参加した方からは「病気など途中で見えにくくなった場合、このような集まりや福祉制度等の情報が入りにくい」という話がありました。

点字図書館に登録している方には『図書館だより』で情報をお知らせしていますが、点字図書館をご存知ない方のために、情報交換会や、点字図書館の利用について各市町村へ周知の依頼を行い広報誌に掲載してもらっています。また、マスコミなど新聞各紙への情報の掲載、耳から届く情報としてNHKラジオでのお知らせを行っていることを伝えました。

あわせて上山の福祉担当職員からは日常生活用具等の申請について、トラストメディカルからは用具等の見積りについて話がありました。

家族の参加者からは、「視覚障がい者の家族同士の交流ができる機会があるとよい」という話もあり、今回家族同士の交流を持つことが出来る機会となったようです。今後も引き続き家族の方のみの参加もお待ちしています。

図書館の利用や日常生活の情報収集については「家族で見える人がいれば読んでもらい情報を得ることが出来る」「高齢化が進むと情報収集などの意欲も少なくなるのではないか」などの意見がありました。

上山市で40年にわたり活動されている音声版広報誌製作グループのボランティアも多数参加いただきました。墨字版と同日に音声版が希望者へ届くように全文デイジー版で製作発送を続けているそうです。利用している方からは「音声で情報を得ることができるので詳しい情報を知ることができ、人に情報を伝えることが出来る喜びがある」という話がありました。

インターネットやスマートフォン等の情報機器を活用している方からは「市町村の広報はホームページから音声で情報を入手している」という意見もありました。

様々な世代の利用者の方に情報をお届けするために大切な意見を伺うことが出来ました。

写真1 情報交換会          写真2 情報機器の説明と盲導犬との交流

 

遊佐町の情報交換会で話題になったことをご紹介します。

遊佐町では町内の方へ電話等での周知、また遊佐町社会福祉協議会の訪問などで情報交換会の周知に協力をいただきました。

はじめに、9月から配布となる「ヘルプマーク」の実物を回覧して紹介しました。

中途失明ではじめて参加した方からは、「これからどのように生活していけばよいのか」と質問があり、他の参加者から「視覚障がいについての受容までの葛藤や、国立リハビリテーションセンターでの体験」等を経験者の方から話しがありました。

日常生活では「高価なのが難点だがIHクッキングヒーターを利用すると、ガスなどと違い、気が付かないうちに割りばしなどに引火して危険な状況になることがないため、料理をする際には安全で良い」という意見が複数ありました。

また、福祉サービスについて遊佐町の担当者の方からは補助具の申請やタクシー券の利用など福祉制度について話がありました。

情報交換会について、「視覚障がい者は情報交換会などの集まりがあるときの移動の手段を確保するのが大変。できることなら図書館で送迎の手配をすることはできないか」との意見がありました。

送迎の手配は難しいが、駅近くの会場を選ぶなど多くの方に集りやすい場所で開催していることを伝えました。

写真1 情報交換会          写真2 ヘルプマークの紹介

今後とも皆様が参加しやすい情報交換会になりますよう努めてまいります。皆様のご参加とまたご意見ご感想をお待ちしています。

 

 

点字図書館の見学と点字体験

8月29日(水)、8月30日(木)、9月6日(木)の3日間にわたって天童市立天童南部小学校第4学年3クラスの皆さんが、国語「だれもが関わり合えるように」の内容で視覚障がい者への理解を深めるため点字図書館の見学と点字体験を行いました。

小学校からは列車を利用しての移動です。山形駅から点字図書館まで歩いて移動するときに、足元の点字ブロックに気が付いたと手をあげてくれた児童の方がたくさんいました。

各クラスの皆さんから色々な質問が寄せられました。

点字図書館はいつできたの?  点字にも「!」「?」があるの?

点字や録音の図書はだれが作っているの?

録音する図書をつくるにはどのくらい時間がかかるの?

ボランティアさんや職員が答えた内容を一つ一つ記録していました。

今回は1時間で見学と点字の学習と体験をする盛りだくさんの内容でした。

児童の皆さんから「また点字図書館に見学に来てみたい」という声があってとてもうれしかったです。ぜひまた見学にいらしてください。お待ちしています。

写真1 点字を打つはじめての体験 写真2 録音室で音訳ボランティアの方に質問をする児童の皆さん

☆見学についてのお願い

団体での見学お申し込みは、準備のため事前にお問い合わせや相談をいただいています。ご希望の場合はご連絡ください。

 

 

図書館からのお知らせ

*平成30年度「視覚障がい者情報交換会」についてお知らせ

今年度情報交換会の開催地区を7カ所予定しております。10月以降の日程をお知らせいたします。

10月18日(木)飯豊町 飯豊町町民総合センター「あ~す」

10月23日(火)長井市 長井市老人福祉センター

11月 8日(木)山形市 山形市市民活動支援センター(霞城セントラル)

以上の会場で開催を予定しております。

各会場の開催時間は13時30分から15時30分です。

山形市会場では15時30分から16時30分まで新型プレクストーク(録音図書再生機)の操作体験会を行います。新型のプレクストークPTR3・PTN3をお持ちの方はご持参ください。

機器をこれから購入希望の方にも参加いただけます。機器準備等のため参加希望の方は10月31日(水)までにお申込みください。

情報交換会、プレクストークの操作体験会とも参加費は無料です。皆様のご参加をお待ちしています。操作体験会のみの参加もできます。

点字図書館のホームページにも今年度の情報交換会の日程などについて載せております。

お申込み、お問い合わせ等は点字図書館、電話023-631-5930までご連絡ください。

☆視覚障がい者情報交換会・・・視覚障がいの方々の交流や視覚障がいに関する情報提供を目的として開催しているものです。

 

*移動点字図書館のお知らせ

10月14日(日)に開催される山形県リハビリセンターの福祉祭に点字図書館が出展いたします。点字図書館のブースでは、点字の本・録音(デイジー)図書の紹介、生活に便利な用具の展示、新型プレクストーク(録音図書再生機)PTN3の操作の体験などがあります。

「点字を書いてみよう」のコーナーでは点字体験ができます。

機器にふれてみたい方、点字を体験したい方、お近くの方はぜひお立ち寄りください。

 

*ヘルプマーク配布についてのお知らせ

ヘルプマークとは義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方、または、発達障害の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない方が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助が得やすくなることを目的としています。

ヘルプマークを持つことで支援を必要としていることを知らせることができ、周囲の方に支援や援助を促すことができます。

ヘルプマークの使い方は援助や配慮を必要とされる方がストラップを利用し、カバンなどにつける。また、必要なとき常時着用して使用します。

☆ヘルプマークのデザイン  赤の地色に白の十字マークとハートマークが縦に並ぶ。大きさは縦約8.5㎝、横約5.3㎝。ストラップが付く。

ヘルプマークは平成30年9月から山形県健康福祉部障がい福祉課、各総合支庁地域健康福祉課、各市町村障がい福祉担当課で配布しています。

 

*プレクストーク(録音図書再生機)の貸出しについて

プレクストークの購入をこれから考えている方で、機器をお試しになりたい場合には、点字図書館より機器の貸出しを行っています。

現在販売されている新機種PTR3(録音再生機)PTN3(再生専用機)が各1台、旧型のPTR2(録音再生機)・PTN2(再生専用機)の貸出しも併せて行っています。

貸出しの期間は1か月間で機器の使用料は無料です。

ご自宅に郵送・図書館への返却が郵送の場合、送料は利用される方の負担となります。なお、新型の機種は貸出中の場合がございます。申込みが多い場合はお待ちいただく場合もありますのでご了承ください。

お問い合わせ・機器の貸出申込み、ご不明な点また不安な点がございましたら、山形県立点字図書館、電話番号023-631-5930までお問い合わせください。お待ちしております。

 

*電話ナビゲーションサービス地域情報について

毎週月曜日から金曜日の13時以降、最新の「点字JBニュース」を聞くことができます。

月曜日から金曜日の12時から13時の間は更新作業を行いますので、お電話はご遠慮ください。

電話ナビゲーションサービスの電話番号は0570-021802です。

利用には60秒10円の料金がかかります。

その他の音声情報については、内容に併わせて随時更新します。

音声情報サービスの内容は、次のとおりです。

①最新の点字JBニュース

②全国の情報(毎月の日盲連会長挨拶、行事予定、NHKラジオ番組内容など)

③地域の情報(当館は週間ベストセラー・山形新幹線時刻・奥羽本線時刻を更新しています)

 

 

便利グッズのご紹介

このコーナーでは、日本点字図書館「わくわく用具ショップ」から便利な商品をご紹介しています。今回は新商品のご紹介です。

「ユニバーサル財布」

価格  5,800円または6,200円(ネイビー・オリーブのみ)

お札や小銭が合わせて6種収納できる財布です。ファスナーをあけて本体を開くと扇型にひらきます。お札なら、半分に折って収納することも可能です。マチも大きいので、たっぷり収納できます。7色からお選びいただけます。

製品仕様

大きさ:縦105×横90×厚さ20mm

重さ:約87g

材質:牛革

色:ブラック、ブラウン、ピンク、パステルブルー、

クリームイエロー、ネイビー、オリーブ

メーカー:株式会社駒屋

製品の特長

中が6つの部屋に分かれたジャバラ式の財布です。部屋の仕切りにはそれぞれ1から4の凸点がついています。内側に2つ、外側に4つポケットがあります。革が柔らかいので出し入れしやすいです。ファスナーの金具には小さいカラビナが付いています。

 

「磁気防止ケース」

価格  950円(税込み)

磁気帯びで故障しやすい時計やクレジットカードなどを、携帯電話やパソコンなど身の回りの磁気や電磁波から保護する軽量ケース。パスポートやクレジットカード情報の不正読み取り防止にも役立ちます。携帯電話を簡単に圏外にできる電波遮断の機能もあります。

製品仕様

大きさ:縦190×横100×厚さ10mm

重 さ:45g

色:ベージュ

素材:ナイロン

製品の特長

ナイロン素材で防水性があり、磁気や電磁波を防止する軽量ケースです。内側に仕切りを挟んで2つのポケットがあり、ツルツルとした感触の磁気遮断シートで囲まれた部分が磁気・電磁波防止ポケットです。もう一方の仕切りよりも一段低くなったナイロン素材で囲まれたポケットは、磁気・電磁波の遮断はできませんが、お札の収納など長財布のように利用できます。

磁気防止ケースに入れることで、磁気帯びで故障しやすい時計を磁気から防ぎます。身の回りには磁気を発生させるものがたくさんあります。たとえばスマートフォンなどの携帯電話やパソコン、テレビ、バッグや財布の留め具に使われているマグネット磁気などは腕時計を磁気帯びさせる原因となります。

磁気帯びで読み取れなくなることがあるクレジットカードやキャッシュカード、ICカードなどを磁気から守ると同時に、パスポートやクレジットカードなどのスキミング防止にも役立ちます(スキミングとは、カード情報を読み取る特殊な装置でカードから情報を抜き取る行為です)。

携帯電話を簡単に圏外にできる電波遮断の機能があり、電源オンのままでも磁気防止ケースに入れるだけで通信機能をブロックできるので病院や映画館、電車など公共の場でのマナーモード切り替えの手間を省けます。

以上の商品のご注文、お問い合わせは、

日本点字図書館「わくわく用具ショップ」 03-3209-0751

までお電話ください。また、他にご希望の商品がありましたら、ご相談ください。

 

 

視覚障害者に便利なアプリのご紹介

視覚障がい者もさまざまな情報機器を使用しています。数多くあるiPhoneのアプリから、視覚障がい者の方が実際に使用し、Voice Over環境下でも使いやすいアプリを2回に分けてご紹介します。

1 旅に便利なアプリ

①Google マップーGPSナビ(無料)

無料で使える地図&GPSナビアプリ。Googleアプリと連携するため、気になるスポットを検索し、ルート案内も可能。視覚障害者用のナビではないため、使用する際は、注意が必要。

 

②乗換案内(無料、月額会員登録あり)

ジョルダンが提供する経路検索アプリ。鉄道・飛行機に加え、全国620社以上のバスも検索できる。

ジョルダンの有料会員になれば、よく利用する駅や時刻表などを登録できる。

GPSを利用し、最寄り駅・バス停を検索してくれる機能も便利。

駅名入力は、ひらがなの頭文字数文字を入力するだけで、候補の一覧が表示される。経路検索機能では、開くドアの方向も知らせる。

ジョルダンライブ機能では、列車遅延などの際、ユーザーが投稿した情報が読めるため、鉄道会社が提供する情報より詳細な情報を知ることができる。

 

③振動コンパス(無料)

方向を振動と音声で通知してくれるアプリ。北向きでiPhoneが振動。

ただそれだけのアプリだが、シンプル故に使いやすい。

Googleマップで唐突に方角を指示された際など、併用すると便利。

 

 

みんなの広場

「図書館へのおたより」

利用者の方より

皆さん、こんにちは。今年の夏は、例年より非常に厳しい暑さでした。

そして西日本では、豪雨が続きましたね。

「図書館だより」からでは遠くの地域へのメッセージは届きにくいとは思うのですが、豪雨による災害を受けた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

さて、話題は変わりますが、最近のニュースで長年に渡って障害者雇用の数が水増しされていたのにはショックを隠し切れません。今回のニュースを聞いていて、私も一般の会社で採用されている一人ですが、どんなふうに障害者の雇用手続きを行っているのか疑問に思いました。

○図書館から

お便りありがとうございます。西日本の豪雨、県内では最上地区の豪雨

そして北海道の地震と災害のニュースが続きました。

被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日もはやい復旧復興をお祈り申し上げます。

国の行政機関における障害者の雇用の状況については、内閣官房長官のコメント(8月27日付)で「政府一体となって検討する」とありました。

視覚障がい者にとってより良い職場環境がひろがることが切なる願いです。

 

「読書の楽しみ」

利用者 加藤則夫さんより

佐伯泰英の小説を楽しみに読んでいます。いつも心をみたしてくれるものがあり、私にとってすごいと感じる作品のひとつです。

いつも点字図書館にはお世話になり感謝しています。今後ともよろしくお願いします。

図書館より

読書をするのにもちょうど良いすごしやすい季節になりました。佐伯泰英氏代表作であり、テレビドラマにもなった長編シリーズ「居眠り磐音江戸双紙シリーズ」の26巻「紅花ノ邨」では山形にかかわる内容となっています。

お読みになりたい方はリクエストお待ちしています。

 

ボランティアからのおたより

点字図書館では点字・録音・テキストデイジー図書の製作のため、点訳・音訳・音訳校正・デイジー編集・テキストデイジー・ダビング等作業の各ボランティアの方が活動しています。各ボランティアの皆様よりいただいたお便りをご紹介します。

今回は音訳のボランティアの方からお便りをいただきましたのでご紹介します。

「音訳ボランティア活動をして思うこと」

音訳ボランティア 小山田 通恵

音訳ボランティアの募集を目にしたのは、もう七年も前のことです。その頃私は夫を二年半の介護をした後に亡くし、その間、病院と家とを往復するだけの毎日で、用のあるとき以外はほとんど会話らしい会話がなく、それどころか人との接触を避けてすらいて、ぼーっと過ごしていました。次第にそれが日常になりかけていた頃、諦めの中からも、これではいけない、少しでも前向きな方向に向こうと思い直し、とにかく声を出したくて研修に参加しました。

申し込みをして、研修を受け、原本を渡された時の緊張感と高揚感を思い出します。確かにこの仕事は、一言一句間違えないこと、アクセントを大切にすること、読み速度、間の取り方、etc.と、利用者さんに聞いてもらえるように、きちんと内容が届くように、との約束事がたくさんあります。でも、マイクに向かって文章を読んでいるときは、とても気持ちが良いのです。今まで何気なく読み過ごしていたものも、調べて丁寧に読むようになります。

晴眼者は、目を活字に落としただけでも、日本語は表意文字なので、多少読み飛ばしても意味をとることが出来ますが、音訳は読み取るのではなく聴き取るものなので、手は抜けません。自分の知識も確実に増えていくようで、様々なものに興味も湧いてきますし、広報誌等にもしっかり目を通すようになりました。

声を出す、ということは楽しく、読む作業は集中し、読み終わったときの達成感も味わうことが出来ます。また、経験を積んでこられた先輩方や、一緒に研修を受けた仲間との交流も楽しいものです。録音図書を利用して下さる方たちの知識欲に感化されることも多いです。

その反面、覚えられないのを「もう、私も年だから」と心の中でぼやいているのも事実ですが。楽しいことを伝えられ、若いボランティアさんが増えてくれれば、と期待もしております。

良い読みを心がけ、利用者さんたちに喜んで聞いていただけるような音訳が出来るように、自分の健康に気をつけながら続けていけたらいいな、と思っております。

 

 

職員のフリートーク

図書館職員のフリートークのコーナーです。

今回は指導員の岡田由希が紹介します。

図書館をご利用の皆さま、こんにちは。

今年の夏は今までにない位の猛暑、酷暑でした。来年の夏はどこまで暑くなるのでしょうか。

暑さが落ち着いたかと思えば、豪雨災害、北海道での地震・・・毎年のように震災があり、この先どうなっていくのだろうと不安な気持ちになってしまいますが、震災をきっかけに防災グッズの見直しをしてみるのはいかがでしょうか。

いろいろな防災グッズや防災備蓄用品がありますが、震災を経験した方の体験談よりこれは!と思ったものを1つ紹介します。

それは、野菜ジュースです。長期保存が可能なもの(保存期間が5.5年)もあるようです。救援物資はパンやおにぎりが多くて、どうしてもビタミンやミネラルが不足しがちになるため野菜ジュースで補うことができるそうです。参考にしてみてはいかがでしょうか。

さて、今回私が紹介したい1冊は、『居酒屋ぼったくり』 秋川 滝美 著 点字3冊、デイジーCD1枚、テキストデイジーです。

東京の下町にある、小さな商店街。そこにある居酒屋「ぼったくり」は、亡き両親から店を継いだ美人姉妹が切り盛りする店で、心のこもった料理と酒が提供される。そんな店の中では、客の誰かが抱えるちょっとした困り事を、姉妹と人情派の常連たちが、おいしいお酒と、おいしいご飯(つまみ)を味わいつつ、一緒に知恵を出し合いながら解決していく。

各章の終わりには、その話の中に登場した料理のレシピも掲載されています。おいしそうで、簡単に作れるものばかりです。私も何品か作ってみました。

全国の銘酒情報も満載! お酒の好きな方にもおすすめしたい1冊です。

この本はシリーズもので第9シリーズまで製作されています。

秋の夜長に読書を楽しみ、食欲の秋を満喫するべく、おいしいもので季節を感じてみてはいかがでしょうか。

 

 

〈図書紹介〉

デイジー録音図書(CD)29タイトル、点字図書12タイトル、テキストデイジー図書 4タイトルを紹介します。

紹介図書の始めに番号をつけましたので、リクエストの際は番号をお伝えください。

デイジー図書

1.あなたの知らない山形県の歴史

山本 博文 監修  洋泉社  6時間42分

日本最大土偶「縄文の女神」とは?「忠臣蔵」で米沢藩が吉良上野介に味方したのはなぜ? 魅力あふれる意外な山形県の歴史を紹介する。

 

2.保春院義姫 -伊達政宗の母

高橋 義夫 著  中央公論新社  10時間

最上家から伊達に嫁いだ義姫は、最上・伊達の戦を止めるべく城を出た…。東北の地に平和をもたらした功労者ながら鬼母とされた女性の真の姿を描く。

 

3.航跡Ⅴ 近視遠視町医の目

武田 和夫 著  一粒社  5時間31分

山形土着の眼科医が綴るエッセイ集、第5弾。

 

4.鎌倉香房メモリーズ5

阿部 暁子 著  集英社  9時間26分

戻って来た雪弥と気持ちを通わせた香乃は、新しい関係に戸惑ってばかり。さらに何かと課題は山積みで…。香りを巡るミステリー、完結。

 

5.熟年離婚、したくなければズボラ婚。

池田 明子 著  双葉社  3時間21分

熟年離婚を避けるためには、息切れしない「ズボラ婚」!植物療法士で、梅沢富美男の妻・池田明子が、夫婦円満でいられる秘訣を語る。

 

6.黒手毬珈琲館に灯はともる -優しい雨と、オレンジ・カプチーノ

澤ノ倉 クナリ 著  マイナビ出版  5時間38分

上司の陰湿ないじめに遭い退職した朝希は、ある日「黒手毬珈琲館」という店を見つける。ドアが開き、出てきた黒ずくめの店員は、昼間来た客で…。

 

7.やってはいけない健康診断 早期発見・早期治療の「罠」

近藤 誠,和田 秀樹 著  SBクリエイティブ  4時間49分

欧米には職場健診や人間ドックは存在しない!近藤誠と和田秀樹が、過剰な医療介入を避け、寿命を縮めないために知っておくべきことを語る。

 

8.幸運は、必ず朝に訪れる。

枡野 俊明 著  秀和システム  3時間51分

毎朝のひと工夫。それだけで人生を美しく変えることができる!禅の知恵に基づいた超シンプルな開運術を紹介する。

 

9.鷹山政治の継承

安倍 三十郎 著  山中企画  6時間50分

ケネディ大統領も尊敬していた上杉鷹山の城下町、米沢。前市長が、自らの足跡を振り返り、政治と政治家のあり方について考える。

 

10.軍医大尉桑島恕一の悲劇 -われ上海刑場の露となりしか

工藤 美知尋 著  潮書房光人社  4時間08分

長井市出身の軍医大尉桑島恕一。多くの捕虜の生命を救い、感謝状まで贈られた彼はなぜ絞首刑となったのか。埋もれた真実を掘り起こし、死についた軍人の素顔を活写する。

 

11.虚像のアラベスク

深水 黎一郎 著  KADOKAWA  7時間28分

バレエ団に公演中止を求める脅迫状が届き、海埜警部補が専従班として警護に当たることに。緊張の中、幕が上がる。書き下ろしミステリ中篇集。

 

12.小説名探偵コナン から紅の恋歌

水稀 しま 著 青山 剛昌 原作  小学館  6時間07分

大阪と京都、そして平次と紅葉。2つの事件、2人の運命を紡ぐもの、それは「古からの恋の歌」。同名映画の脚本最終稿をノーカットでオリジナル小説化。

 

テープからデイジー

13.報いのときは、はかなく -イヴ&ローク19

J.D.ロブ 著 香野 純 訳  ヴィレッジブックス  18時間44分

不倫の関係をつづけていた男女が惨殺された。ロークは、捜査に乗りだしたイヴに協力し、独自の調査を開始するが、あまりにも残酷な事実を知ってしまう。

 

14.戦争と革命の放浪者 二葉亭四迷 日本の作家37

亀井 秀雄 著  新典社  10時間26分

二葉亭四迷は日露戦争とロシア革命にかかわり、近代文学の先駆的役割を果たした。評論研究の権威が四迷の生涯を辿りながら、その時代性をなまなましく描く。

 

(厚生労働省委託)

15.鍼灸と湯液の症例100選

池田 政一 著 8時間45分

 

第64回青少年読書感想文全国コンクール課題図書

小学生低学年の部

16.ルラルさんのだいくしごと

いとう ひろし 作 29分

17.きみ、なにがすき?

はせがわ さとみ 作 39分

18.なずずこのっぺ?

カーソン・エリス さく アーサー・ビナード 訳 39分

19.がっこうだってどきどきしてる

アダム・レックス 文 クリスチャン・ロビンソン 絵 なかがわ ちひろ 訳 35分

 

小学校中学年の部

20.レイナが島にやってきた!

長崎 夏海 作 いちかわ なつこ 絵 2時間21分

21.森のおくから -むかし、カナダであったほんとうのはなし

レベッカ・ボンド 作 もりうち すみこ 訳 44分

22.最後のオオカミ

マイケル・モーパーゴ 作 黒須 高嶺 絵 はら るい 訳 1時間44分

23.すごいね!みんなの通学路 -世界に生きる子どもたち         

ローズマリー・マカーニー 文 西田 佳子 訳 37分

 

小学校高学年の部

24.こんぴら狗

今井 恭子 作 いぬんこ 画 8時間40分

25. ぼくとベルさん -友だちは発明王

フィリップ・ロイ 著 櫛田 理絵 訳 6時間29分

 

中学校の部

26.一〇五度

佐藤 まどか 著 5時間41分

27.千年の田んぼ -国境の島に、古代の謎を追いかけて

石井 里津子 著 4時間24分

 

高等学校の部

28.わたしがいどんだ戦い1939年

キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー 作 大作 道子 訳 9時間46分

29.いのちは贈りもの -ホロコーストを生きのびて

フランシーヌ・クリストフ 著 河野 万里子 訳 6時間59分

 

点字図書

1.静かの海2

筏田 かつら 著  宝島社  全4冊

行成への想いが恋だということに気づいてしまったマサキ。けれど相手は一回りも年上だし、彼女だっている。別れのときが迫るなか、マサキは“秘密”を打ち明けられないままでいて…。現実にもがくふたりの、成長と小さな恋の物語。

 

.2週間でヤセる法則

小林 弘幸 著  ワニブックス  全2冊

ダイエット、便秘改善、ヤセ体質…。大切なのは腸と腸内細菌が喜活動を続けること!腸研究の第一人者が、ダイエットに役立ち、仕事のパフォーマンスまでアップする、腸に優しい生活習慣を提案する。

 

3.自分の休ませ方

枡野 俊明 著  青春出版社  全2冊

走り続けるだけが人生ではない。立ち止まることでしか見えないものがある。禅の視点から、さまざまな状況、場面、局面での「自分の休ませ方」を紹介する。

 

4.無法の弁護人3

師走 トオル 著  KADOKAWA  全5冊

映像証拠が残るという絶望的な状況すらも裁判の場で覆した“悪魔の弁護人”こと阿武隈。そんな彼とコンビを組んだ本多は、伯父・酒井を通して、ストーカーに悩まされている妙齢の美女・榊原からの相談を受けるが…。

 

5.夫婦のルール

曾野 綾子 著  講談社  全3冊

夫、88歳。妻、82歳。いま最も活躍する作家夫婦が、60年間の結婚生活をもとに明かす夫婦関係、そして人生の極意とは?
「僕は嘘つきです」から始まった結婚生活、作家として執筆と子育てに追われた30代、世界を飛び回りながら3人の親を介護し看取った40~50代、様々な危機を越えていま人生の第三幕を迎えた夫婦が、ともに歩んだ歳月を振り返り、本音で語り合う夫婦関係の極意。人生の智慧にあふれた待望の対話集。

 

6.日本海の拡大と伊豆弧の衝突

藤野 換太郎、平田 大二 著  有隣堂  全3冊

神奈川を中心とする南部フォッサマグナでは4つのプレートが重なり合い、さまざまな地球科学現象が起きている。神奈川の大地での出来事を跡づけながら、日本列島形成の解明に7人の研究者が挑む

 

7.すぐれたリーダーに学ぶ言葉の力

斎藤 孝 著  日本経済新聞出版社  全3冊

世界観と哲学、情熱と胆力、覚悟と柔軟さ。歴史を動かし、世界を変えた古今東西のリーダーたちの言葉は、どういう経緯で紡ぎ出されたのか。リーダーが残した名言をもとに、リーダーシップの本質に迫る。

 

8.しくじりから学ぶ世界史

宇山 卓栄 著  三笠書房  全3冊

諸葛亮、クレオパトラ、ナポレオン…。失敗をしでかした歴史上の偉人を取り上げ、インタビュー形式でその失敗を紹介するほか、失敗の背景や原因を詳しく解説し、そのポイントとそこから学べる教訓などを紹介する。

 

(委託)

9.チェリー・イングラム

阿部 菜穂子 著  岩波書店  全3冊

大英帝国末期、園芸家が日本で目にしたのは多種多様な桜が消えようとする姿だった。イギリス人「桜守」の生涯を描く。第64回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

 

10.わたしの日付変更線

ジェフリー・アングルス 著  思潮社  全1冊

二つの言語を身の内に持った者だけが至れる境地―。二つの言語を行き来する気鋭のアメリカ人詩人による日本語詩集。第68回読売文学賞詩歌俳句賞受賞。

 

11.夢洗ひ

恩田 侑布子 著  角川文化振興財団  全1冊

現実と夢幻の間に立ち上がる世界を言葉の雫で鮮やかに描き出す。2008年夏から2016年春までの発表句より297句を収録した著者の第四句集。第67回芸術選奨文部科学大臣賞、第72回現代俳句協会賞受賞。

 

12.介護施設で死ぬということ

髙口 光子 著  講談社  全2冊

親の生き方・死に方を子どもが選ぶときがくる。介護施設でのターミナルケアの実際を紹介し、終末期の入居者と家族を通して親の看取り方を考える。

 

テキストデイジー図書

テキストデイジーはサピエからダウンロードでの利用となります。

1.人生はワンチャンス! ―「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法

水野 敬也・長沼 直樹 著  文響社  全1巻

かわいくてユーモラスな犬の写真と、忘れがちな「大切なこと」を教えてくれるフレーズを収録。偉人のエピソードと名言も掲載

 

2.大学生がダマされる50の危険

三菱総合研究所 全国大学生活協同組合連合会 著  青春出版社  全1巻

キャッチセールス、出会い系詐欺、ドラッグ、個人情報の漏えい…。大学生活のなかでの危険な場面を少しでも回避して、有意義で楽しい学生生活を送るために、大学生が知っておいたほうがよい50の危険を解説する。

 

3.普通の会社員だった僕が、青山学院を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉

原 晋 著  アスコム  全1巻

2017年の箱根で三連覇を成し遂げた青山学院大、陸上競技部監督。
現役を引退後、会社員として勤務したのち、再び陸上競技の世界に戻ってきた原監督が、ビジネスの現場で培い、青学陸上競技部で大きな結果を導いた「人と組織」を強くする方法を教えます。

 

4.「すごい!」と思う人の最高の会話力

吉川 スミス 著  大和書房  全1巻

仕事先、会議、飲み会、パーティ、友人関係で、すぐマネできて、すぐ使える。放送作家が教えるかならず盛り上がる話し方!

 

 

話題の図書

新聞・ニュース等で話題となり、お問い合わせの多かった図書のご紹介です。

「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんが8月15日ご逝去されました。訃報のニュースが流れた後エッセイ等の作品を数多くリクエストをいただいています。

漫画家としてはもちろんエッセイストとしても有名で、絵の表現だけでなく文章の中にも人を引き付けるものが各所にあらわれています。

数多い作品の一部ご紹介します。

「もものかんづめ」、「たいのおかしら」、「さくらえび」、「さくらメール」、「さるのこしかけ」、「おんぶにだっこ」等々・・・他にもサピエ図書館には多数の作品があり、漫画「ちびまる子ちゃん」も点字版・音声版で製作されています。

皆様のリクエストお待ちしています。

惜しまれる才能と50代という若さに追悼の言葉が多く寄せられています。

たくさんの笑顔を届けてくださったさくらももこさんに感謝と共に哀悼の意を表します。

 

 

編集後記

「図書館だより」172号の表紙は秋の味覚、柿と栗です。猛暑の夏から実りの秋へと季節は移り変わっていきます。10月は県内各地芋煮会シーズンを迎えます。山形市で開催される日本一の芋煮会フェスティバルでは3代目になる芋煮の大鍋が登場したようです。皆さんのお住いの場所ではどのような芋煮を楽しまれているのでしょうか?今年は台風が多発しています災害対策等について日頃から十分に気をつけてお過ごしください。

「図書館だより」では皆さんからのお便り、ご意見をもとにいろいろな情報を提供できるようにしていきたいと思っています。皆様からのお便り・ご意見ご感想などおまちしています。

 

 

「図書館だより」172号

発行日  平成30年 10月12日

発 行  山形県立点字図書館

〒990-0031

山形市十日町1-6-6

電話 023-631-5930

FAX 023-627-1118

メールアドレス yamaten@ic-net.or.jp

「図書館だより」の内容についてのお問合せや、リクエストなどお気軽にお電話ください。

2018/10/12/