山形県立点字図書館

目次
図書館からのお知らせ
視覚障がい者映画体験会、情報交換会の報告
フォーラム山形映画体験会の報告
移動点字図書館の報告
便利グッズのご紹介
みんなの広場
館長の部屋
職員のフリートーク
<図書紹介>
デイジー図書(CD)
点字図書
テキストデイジー図書
サピエ図書館で人気の本のご紹介
編集後記
奥付

 

図書館からのお知らせ

*年末年始の休館について

点字図書館は12月29日(火)から1月3日(日)まで年末年始のお休みをいただきます。休み明けは貸出しが集中することが予想されます。なるべく早くお手元に届くようにいたしますが、お待ちいただく場合もございます。ご了承ください。来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

*点字冊子を差し上げます

日本赤十字社発行の冊子『新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために』の点字版を山形点訳赤十字奉仕団が作成しました。点字両面印刷で14ページです。ご希望の方に差し上げます。図書館までご連絡ください。

*点字カレンダーを差し上げます

視覚障がい者のボランティア団体「豊橋ともしび会」発行の点字カレンダーを差し上げます。旧暦や月ごとの行事なども記載されています。ご希望の方は図書館までご連絡ください。

*冬場の図書の取扱いについて

図書等をストーブのそばに置くなどすると、火災等の原因となり大変危険ですので取り扱いには十分ご注意ください。温度差の激しい場所では結露の原因となり、プレクストーク等も読み取りエラーになりやすくなりますのでご注意ください。

 

 

視覚障がい者映画体験会、情報交換会の報告(新庄市、南陽市)

今年度は県内4会場で、映画体験会、情報交換会を開催しました。

本年度は新型コロナウィルス感染症の感染予防のため、例年と内容を変更しての開催となりました。新庄市、南陽市では、音声解説付きの映画を静かに体験し、参加者同士の意見交換の場は省略させていただきました。市の福祉担当職員から福祉制度などについての説明、トラストメディカルから機器についての説明をしていただきました。発言者の前にはアクリル板を設置するなど、感染予防にも努めました。

9月24日(木)開催の新庄会場(最上広域交流センター)では、視覚障がい者、関係者の方9名にご参加いただきました。10月8日(木)開催の南陽会場(シェルター南陽)では、視覚障がい者、関係者の方11名にご参加いただきました。

両会場とも映画は、井筒和幸監督、室井滋主演の「のどじまん」を体験しました。1999年の作品ですが、いまだ根強い人気を誇り、シネマデイジーの貸出ランキングでもいつも上位に入っている作品です。スクリーンに映画の映像を映し、それに合わせて台詞の間に音声解説のはいったシネマデイジー図書を再生しました。笑いあり、涙ありの心温まるコメディになっていて会場からは笑い声も聞こえました。

南陽会場では、音の反響でセリフが聞こえにくい場面があったり、音声と映像のずれ等があり、大変申し訳ございませんでした。映画の間は、出入り自由で、外に機器体験のブースを設けました。トラストメディカルのお話に皆さん熱心に耳を傾けたり、質問したりしていました。シネマデイジー図書は、点字図書館で貸出できます。興味ある映画がある方は、ぜひお問い合わせください。


新庄会場                       南陽会場

 

 

フォーラム山形映画体験会の報告(山形市)

山形市の映画体験会では、フォーラム山形様のご協力をいただき、参加者の皆様で実際に映画館に行って映画を体験してきました。

映画の世界でも、現在バリアフリー化が進んでいます。聴覚障がい者の方が字幕付きで、また視覚障がい者の方が音声ガイド付きで映画を鑑賞することができるようになっています。音声ガイドとは、セリフとセリフの間を使って視覚情報(人の表情、情景描写など)を説明してくれるもので、主に視覚障がい者の方が映画を安心して鑑賞できるように作られるものです。

「以前は、映画が好きで映画館にもよく行っていたのだが、目が見えにくくなってからは、映画館から足が遠のいてしまった…」「映画館の中で映画を味わいたいが、自分で行くのは自信がない…」

そのように、思っている方も多いのではないか、と思い、見えにくい方でも映画館で映画を体験できる!ということをぜひ知ってほしくて、今回の体験会を企画しました。

体験会では、スマートフォンで「UDCast」という無料アプリを使って音声ガイドを聞きました。前もって音声ガイドのデータをダウンロードしておけば、映画が始まると自動的に音声ガイドが流れてきます。映画館の大スクリーンや音響設備で迫力ある雰囲気が味わえるのに加え、見えにくくてよくわからないところも音声ガイドが補ってくれます。

体験した映画は「きみの瞳が問いかけている」です。吉高由里子さんが視覚障がい者役で主演を務めていて、メディアでもとても話題になっていた映画です。映画の内容は、基本的には純愛ラブストーリーなのですが、中には壮絶な格闘シーンなどもあり、映画館ならではの迫力を味わうことができました。

終わってから参加者の皆さんから、「画面の半分しか見えないのだが、ガイドがわかりやすく説明してくれた」「30年ぶりに映画館で映画を観た」「今度公開される映画で観たい作品があるのだが、ぜひ音声ガイド付きで観てみたい」など、うれしい声をたくさんいただきました。

上映前に劇場支配人である森合広様からご挨拶をいただきました。「目が不自由な方にとって映画館はまだまだハードルがあるが、こうした機会をきっかけにして映画が皆さんの日常に根付くものになってくれたら、と思う」といった内容で映画館側でも障がいに対しての理解を示してくださいました。。

アプリの使い方などのご不明な点は、点字図書館までお問い合わせください。上映作品に関して聞きたいこと、上映時間等に関してはお近くの映画館までお問い合わせください。劇場内では、要望に応じて座席やお手洗いまでスタッフの方が同行案内をしてくださいます。盲導犬同伴での入館も可能です。今回参加できなかった皆さんも、ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。


森合支配人のご挨拶         映画を楽しむ参加者の皆様

 

 

移動点字図書館の報告

点字図書館では10月に移動点字図書館として、3つの中学校、小学校に行ってきました。10月7日(水)に山形市立第三中学校、10月12日(火)山形市立高楯中学校、10月28日(水)に山形市立第一小学校で行いました。

点字体験やアイマスク体験などをしていただきました。アイマスク体験では、中学生は白杖を持って歩行の体験を、小学生は見えない中で遊ぶ、ということをそれぞれ体験しました。中学生は、目の見えにくい方がいかに不自由な思いをして移動をしているか、を身を持って体験していました。小学生のあるグループは、じゃんけんをして遊ぼう、ということになりはじめてから目が見えないとじゃんけんが出来ない、ということに気づいていました。また「僕」「私」という言葉で話しても具体的に言わないと誰かわからない、などの気づきも体験していました。

今回の経験したことが、見えにくい方のことを考えるきっかけになり、そしてそれが見えにくい方にとって、もっと過ごしやすい社会につながっていくことを望み、点字図書館ではこれからもこういった学習の機会にも積極的に参加していきたいと思います。

高楯中学校歩行訓練

 

 

便利グッズのご紹介

このコーナーでは、視覚に障がいのある方に便利な商品などをご紹介しています。

昨年から今年のはじめにかけて、視覚障がい者の方の駅でのホーム転落事故死が相次ぎました。図書館だよりを読んでくださっている皆さんの中にも、ホームで怖い経験をした、という方はいらっしゃるのではないでしょうか。7月にも東京都で視覚障がい者の50代の男性のホーム転落死という痛ましい事故が起こっています。この男性の事故現場からは白杖も見つかっています。もし、周囲の人が白杖を持っている男性を気に留め、適切に声掛けしていたら、と考えると……。しかも、コロナ禍の社会において白杖を持っている方でも、声を掛けられることが減っている、という声も聞きます。

そんな中、啓発クリアファイルが発売中です。

「ホーム転落事故をなくす啓発クリアファイル5枚1組」 価格 850円(税込み)
製品仕様
大きさ:(縦)311×(横)220mm
重さ:132g
発行:ホーム転落をなくす会

製品の特長
「ホーム転落をなくす会」のクリアファイルです。収益のすべては、視覚障がい者のホーム転落をなくすためのポスターやポストカードの作製などのために使われます。
クリアファイルの両面の下半分に、声かけの方法などを示すイラストが入っています。上半分が透明なので、中にどのような書類を入れたのかがわかりやすい仕様です。

A面のイラストは、点字ブロックの妖精マモちゃんが、駅のホームで、白杖をついて歩きながら、点字ブロックの上や近くにものをおかないようお願いしています。その横に、点字ブロックが何のためにあるものかの説明があります。また、ホームの柱には非常停止ボタンが描かれ、「もし線路に落ちた人を見かけたら、すぐにボタンを押してね」というお願いも書かれています。

B面のイラストは、「あなたのひと声が目の見えない人の命を救います。」という題の下に3つのイラストと、具体的にどう声をかけたらよいのかの説明があります。
(1)「盲導犬の人、止まって!危ない!」危険を感じたら迷わず呼びかけを。
(2)事故になる直前の緊急時のみ、腕をつかんでもかまいません。
(3)命の危険がある時以外は「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけて下さい。いきなり腕や杖をつかまないようお願いします。
同じファイルが5枚1組セットです。啓蒙を意図したプレゼント、記念品などにどうぞご利用ください。

商品のお問合せ・ご注文は、日本点字図書館「わくわく用具ショップ」 03-3209-0751へお電話ください。
他にご希望の商品がありましたら、ご相談ください。

 

 

みんなの広場

「コロナ禍での生活様式についてのご意見」
前号の図書館だよりでコロナ禍での生活様式について、ご意見の募集をしたところ、お声をいただいたのでご紹介します。

利用者 高橋春樹さんより
・マスコミの言う「ウィズ・コロナ」という表現は妥協に聞こえる。根絶を目指すべき。
・三密を避けるように言われても、視覚障がい者にとってはどうしても避けられない。物に触れずに生活することも難しい。マスクや手洗いなら可能である。
・「GO TO キャンペーン」ではなく、「GO TO コミュニケーション」があればいい。

図書館より
ご意見ありがとうございます。確かに今年度の情報交換会でも感染リスクから、意見交換は省略させていただきコミュニケーションをとる場はなかったため、来年度へ向けての課題とさせていただきます。
買い物についての工夫もお尋ねしたところお声をいただいています。

利用者 川村常雄さんより
・電話でお店に前もって欲しいものを伝えておけば、取っておいてくれる。行くとすぐに渡してくれる。

図書館より
コロナ禍での買い物の工夫教えていただきありがとうございます。お店によって対応は違うかもしれませんが、皆さんもご希望の際は、お店にお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。お一人で買い物する時苦労なされている利用者の方もいらっしゃるようです。工夫等引き続きご意見お待ちしています。

「図書の感想」
エンダル
アレン=パートン, サンドラ=パートン著 片山奈緒美訳  マガジンランド 10時間10分
両脚の自由と記憶を失い、脳にダメージを負った男性と崩壊寸前の家族。闇から救ったのは1頭の犬の見返りを求めない献身だった…。みずからの足も不自由な介助犬エンダルが生んだ奇跡の実話。

この書籍について、利用者の伊沢恵さんより、素敵な感想をいただきました。

とても感動しました。エンダルという介助犬を通して、事故に遭い記憶喪失になったアレンさんが立ち直っていく姿は胸を打ちました。
特に一番感動的だったのは、エンダルとの出会いの場面でした。その日行く予定であった施設のバスが来なくて、仕方なく介助犬の訓練センターに行きそこでエンダルとの運命的な出会いをしました。最初は介助犬ユーザーになる気は全くなかったアレンさんがエンダルの健気な姿を見て心動かされ絆を深めていくシーンは本当に夢中になって聞いてしまいました。
そして介助犬のすごいなぁと思ったところは、指示をされて持ってきたものを絶対に壊さない、ということです。訓練の賜物なんでしょうね。欧米に比べて日本の介助犬の実働数は、呆れるくらい遅れているなぁと思いました。日本ではわずか50頭ほどだそうです。普及するには、家や道路が狭いといった課題がたくさんあるせいもあるのかと思いますが、ただ欧米とあまりにもかけ離れた実情にちょっとがっかりもしました。

図書館から
図書の感想ありがとうございます。伊沢さんの感動がいきいきと伝わってくる感想でした。感動だけではなく、日本での介助犬の実情にもコメントしていただき、いろいろと考える機会もいただきました。興味を持った方はぜひリクエストお待ちしています。
皆さんもぜひ図書の感想など、ぜひ担当の西田までお寄せください。お待ちしています!

「映画の感想」
利用者 高橋浩子さんより
映画館で、音声ガイドを聞きながら「罪の声」を見て来ました。
スムーズに視聴出来ました。風景の説明が多かったような気がします。英会話の字幕も、日本語で読んでくれましたし、会話の邪魔にならない説明ガイドでした。
映画館の方も、親切に席まで誘導してくださいますので、ありがたいです。貴重な体験が出来、映画を観る機会が増えそうです。

図書館から
映画の感想ありがとうございます。早速、映画館まで足を運び、アプリを使っての映画鑑賞をしてくださったようで、こちらとしても大変うれしく思います。
感想いただいた「罪の声」は小栗旬さんと星野源さんの共演ということで大変話題になっていましたね。
映画館で映画が楽しめれば、人生の楽しみも増えますよね。ぜひ皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
映画の感想もぜひお待ちしています。音声ガイドのアプリには「UDCast」「HELLO! MOVIE」の2つがあります。それぞれ対応する映画がございます。

 

 

館長の部屋

福田 香

日頃当館をご利用いただきましてありがとうございます。2020年も残すところわずかとなりました。今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や7月の最上川氾濫などがあり、皆様におかれましても、様々な局面でご苦労された1年であったと存じます。

さて、視覚障がい者映画体験会で見た映画の中で、視覚障がい者である主人公の日常生活の一端がさりげなく表現されておりました。例えば、化粧しているところや料理を作っているところ、スマートフォンのアプリを使って洋服の色等を確認する場面などです。

視覚障がいの方の日常生活を便利にする様々なスマートフォンアプリが実用化されていることを知り、私も、音声読み上げ機能と視覚障がい者向け画像認識カメラを使ってみました。操作に慣れればとても便利な機能であると感じました。

当館は、来年も、皆様の日常生活のお役に立つ情報を幅広く提供してまいる所存ですので、皆様の御要望をお寄せいただければ幸いです。2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

職員のフリートーク

今回は指導員の鈴木貴昭が担当します。

コロナ禍で暗いニュースが続く中、藤井聡太棋士が棋聖のタイトルを獲得、続けて王位を獲得し、あっという間に二冠になったことは記憶に新しいです。藤井ブームを受けてか、スポーツ雑誌として有名な「ナンバー」が創刊以来初の将棋特集を組んだことも大きな話題となりました。異例の売れ行きで、昨年のラグビー特集を超えるほどの大ヒットだとか。書店では売り切れ続出だったそうですが、こういった雑誌もサピエなら利用できるかな?と思って検索したところ、普通にデイジー版が作られていました。

『ナンバー1010号「藤井聡太と将棋の天才」文芸春秋(デイジー1巻)』

スポーツ誌ですが、将棋の記事が半分以上。藤井二冠をはじめ、多くの棋士について触れられています。印象に残ったのが、木村一基九段の記事でした。木村九段といえば、藤井二冠に4連敗して王位のタイトルを奪取された人、と説明するのが一番わかりやすいのが少し悲しいですが、木村九段もタイトルを取るまでたくさんの苦労がありました。そんな陰に隠れがちな敗者目線のエピソードも幅広く掲載されています。大好評も納得の充実した内容でした。

もう一冊紹介します。今年7月、元台湾総統の李登輝氏が死去しました。日本と関わりが深く、安倍元総理が哀悼の意を表明したことも大きく取り上げられました。当館でも李登輝氏の著書を点訳・音訳していたので紹介いたします。

『最高指導者の条件 李登輝著(点字全3巻、デイジー1巻)』

内容:どのように理想的な国家の指導者を選ぶか。どうすればその職責を果たせる指導者になれるのか。日台友好を心から望む哲人政治家が自らの体験と思考の結果を綴る。

書店で売り切れの本も簡単に読めるのはサピエならではですね。全国のボランティアさんにあらためて感謝です。

 

 

〈図書紹介〉

紹介図書の始めに番号をつけましたので、リクエストの際は番号をお伝えください。

デイジー図書(CD)

1 クッキングプロおまかせレシピ100
ショップジャパン 発行  4時間06分
かんたん電気圧力鍋 クッキングプロで作るおまかせレシピを、全品写真入りで100品掲載!

2 どこか奇妙な恋物語
晋藤 歌六 著  宝島社  7時間59分
「心の声が聞こえるアプリ」で片想いを実らせようとする女性。売れない役者の元に届いた、死んだ妻として一緒に生活してほしいという依頼。全8編の物語。

3 答えは自分の感じた中にある -清々しく生きるための山伏のヒント
星野 文紘 著  家の光協会  4時間01分
答えを出さなくてもいい。考える暇があったら、動けばいいよ。そして感じるままに生きればいい。羽黒山伏の著者が、修業で会得した気づきの数々を伝える。

4 おおゆき (ひまわりえほんシリーズ)
最上 一平 著 加藤 休ミ 絵  鈴木出版  24分
ゆうきとだいきは雪国に住んでいます。大みそかの朝、大雪で動けなくなった車が、なんと1000台!町の人たちが、困っている人たちを助けはじめ…。

5 変なおじさん 完全版
志村 けん 著  新潮社  6時間49分
ご存じ「変なおじさん」。子供の頃、コメディアンになろうと思い、ドリフの付き人からお笑い一直線。そんな僕の人生をちょっとだけふり返ってみたヨ。

6 ループ・ループ・ループ
桐山 徹也 編  宝島社  6時間02分
昨日と同じ光景が繰り返される学校で、俺は時間がループしていることに気づく。誰かのループに巻き込まれていると考えた俺は、原因の人物を探しはじめる。

7 何も咲かない冬の日は下へ下へと根を降ろせ やがて大きな花が咲く
植西 聡 著  青春出版社  3時間04分
“陽”だけの人生も“陰”だけの人生もこの世にはない。いい流れを手元に引き寄せる習慣や、ひとことで運気が上向く「言葉の法則」を紹介する。

8 黒川能 -1964年、黒川村の記憶
船曳 由美 著  集英社  13時間47分
月山の麓に500年以上続く悠久の王祇(おうぎ)祭(さい)。1964年に黒川能と出会った女性編集者が、村の内側から哀惜込めて描きあげた、当時の黒川村の記録

9 感染症の世界史
石 弘之 著  KADOKAWA  11時間26分
微生物(ウイルス・細菌・寄生虫)の最新遺伝子情報、40億年の地球環境史の視点から、人類を苦しめる感染症の正体を暴く。

10 文春の報道倫理を問う
大川 隆法 著  幸福の科学出版  5時間49分
幸福の科学グループ総裁・大川隆法が、『週刊文春』編集局長と文藝春秋社長の守護霊を呼び、その霊言から本心に迫る。

11 春のスープと悩める花嫁(スープ専門店4)
コニー・アーチャー 著 羽田 詩津子 訳  原書房  11時間09分
ラッキーは親友ソフィーの結婚式の準備に大忙し。ところが、ハーブで香り付けしたワインを飲んだ女性が急死。ハーブを用意したのはラッキーの祖父だった。

(厚生労働省委託)
12 ツェラーン(人と思想129)
森 治 著 8時間21分

13 ハイネ(人と思想151)
一條 正雄 著 6時間10分

14 古代イスラエルの預言者たち(人と思想153)
木田 献一 著 8時間39分

15 ナイチンゲール(人と思想155)
小玉 香津子 著 7時間

16 ザビエル(人と思想156)
尾原 悟 著 7時間30分

17 ラーマクリシュナ(人と思想157)
堀内 みどり 著 11時間03分

18 悲劇と福音-原始キリスト教における悲劇的なるもの(人と思想160)
佐藤 研 著 5時間35分

19 フレーベル(人と思想164)
小笠原 道雄 著 11時間18分

20 ヴェーダからウパニシャッドへ(人と思想165)
針貝 邦生 著 10時間32分

(寄贈)
21 私たちの税金 令和2年版
国税庁広報広聴室 編 2時間19分

 

点字図書

1 やまがた「方言」歳時記
矢作 直樹 著  東北出版企画  全2冊
「方言」に潜む“意外な語意と語源”について、学殖豊かで、山形方言研究の第一人者が綴った「面白方言辞典」!!

2 ど忘れをチャンスに変える思い出す力
茂木 健一郎 著  河出書房新社  全3冊
「思い出す力」を最大限に活かした「アウトプット脳」にすることが、これからの時代を生きる道であり、脳のクリエイティブな使い方である-。脳科学者の茂木健一郎が、AI時代に必要な新しい脳の使い方を提案する。

3 お嫁さま!
西ナナヲ 著  スターツ出版  全3冊
恋に奥手な25歳の桃子は5つ年上の久人と見合いをする。無礼だけど正直な態度に逆に魅力を感じた桃子は、彼との結婚を決意。新婚生活は意外と順風満帆だったが、彼が結婚するに至ったある秘密が明らかになり…!?

4 サンティアゴの東 渋谷の西
瀧羽 麻子 著  講談社  全3冊
出張中のチリで偶然再会した初恋の人、上海の仕事場にやってきた娘の婚約者、瀬戸内のホテルを訪れた小柄な老女。あの一日を境に、運命が動き出し…。静かな感動が降り積もる、全6編を収録した短編集。

5 アメリカと戦いながら日本映画を観た
小林 信彦 著  朝日新聞出版  全3冊
「ハワイ・マレー沖海戦」に始まる〈山本嘉次郎の戦争三部作〉、不世出の名優・阪東妻三郎演じる「無法松の一生」。1940~47年、著者8歳から15歳までの日々を、戦時下の数々の映画とともに描いた私的ドキュメント。

6 龍眼争奪戦
佐々木 裕一 著  祥伝社  全3冊
豊臣の末裔、徳川吉宗、将軍御用取次、尾張徳川家まで加わった秘宝「龍眼」の争奪戦が勃発。その最中、記憶を失っていた元御庭番の記憶が甦るが…。

7 特高に奪われた青春
工藤 美知尋 著  芙蓉書房出版  全3冊
エスペラント運動を通して反戦平和を訴えた青年・斎藤秀一はなぜ死んだのか。エスペラント運動が日本語抹消論、国際共産主義運動につながるとして徹底的に弾圧した特高。捏造された斎藤秀一事件の全容と背景を明らかにする。

8 人間関係で「キレそう!」になったら読む本
斎藤 茂太 著  新講社  全2冊
「むりな明るさ」は人を遠ざける、かんたんな「決め事」を作っておく、幸せな自分は自分がつくる…。「キレずに済んだ」が、人を成長させる。人と人とのやりとりにおいて、お互いに「キレないための方法」をまとめる。

9 もののはじまりおもしろ雑学
本郷 陽二 著  三笠書房  全4冊
寿司屋でお茶のことを「あがり」と呼ぶのはなぜ?ヨガを広めたのは、旧日本軍のスパイ?ローマ帝国の皇帝ネロが乗った最初のエレベーターって?「もののはじまり」を掘り下げ、一部はクイズ形式で紹介する。

10 哲学人生問答
岸見 一郎 著  講談社  全2冊
いじってくる相手との距離の取り方は? 給料とやりがいのどちらで仕事を選べば幸福になる? 生きていくこと、幸福になることについて、高校生と哲学者が熱く語る。2018年に洛南高校で行われた特別授業を元に再構成。

11 少女は夏に閉ざされる
彩坂 美月 著 幻冬舎  全6冊
高校最後の夏休み。帰省せずに女子寮に残った主人公は「死んだ女生徒の幽霊」の噂を耳にする。一方同じ居残り組の双子は男性教師・神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃してしまい…。青春群像ミステリ。

12 女の子は8歳になったら育て方を変えなさい
松永 暢史 著  大和書房  全3冊
同性だから育てやすくラク、は大間違い。女の子のお母さんに向けて、女の子に大切な「感受性」と「品性」、また「整理能力」やこれからの人生に必要な「判断力」などをどのように教えていけばいいのかを丁寧に解説する。

13 圏外同士
冨士本 由紀  双葉社  全4冊
デザイナーへの夢を捨てきれない乃絵と、彼女を愛人にしたい雇われ社長の蕪木。人生の大逆転を夢見る二人が、同じ職場で働いたら? ユーモアとウィット溢れる、働く大人のためのコメディ。

14 Stage For~
堀 ちえみ 著  扶桑社  全2冊
舌がんの「ステージ4」と診断され、舌の6割以上を切除する大手術を受けるが、その後、食道がんが発覚し…。家族の愛に支えられて生還した堀ちえみが、苦しみ、葛藤、そして、がんが教えてくれたことを綴る。

15 和菓子のアン
坂木 司 著  光文社  全5冊
デパ地下の和菓子屋で働きはじめた通称アンちゃん。個性的な同僚と、遊び心に満ちた和菓子に囲まれた、忙しい日々がはじまります。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?

16 ねじれた輪ゴムー山形編
矢吹 文敏 著  生活福祉社  全5冊
自叙伝は嫌いだ!私はかねがね、そう思ってきた。障害者が苦労した話、お涙ちょうだいの話、障害者の暗いイメージを植え付ける話、あたかも自分は努力をしてここまで来たという自慢話・・・。もちろんほとんどの話に嘘はない。先輩たちがいかに大変な時代をいきてきたか、一人の人間として生き様を全うしてきたかを知るには貴重なお話しばかりである。(本文より)

17 国境を越えたスクラム
山川 徹 著  中央公論社  全4冊
リーチマイケル、ホラニ竜コリニアシ、アンドリュー・マコーミック…。なぜ彼らは桜のジャージを選んだのか。ラグビー日本代表となった海外出身選手たちを訪ね、その思いと足跡を追う。

18 家族医
小松 信明・郷 好文 著  人間と歴史社  全5冊
心療内科医の精神分析とカウンセリングが“無意識の自分”を自覚させ、家族に“許しあい”を授ける。不登校、引きこもり、パニック、発達障害などの実際の症例を通じて、患者と家族がなおっていくプロセスを紹介する。

19 気骨稜々なり
火坂 雅志 著 小学館 全6冊
博多の町のため、秀吉の唐入りを命懸けで諌めた漢・島井宗室。名だたる戦国武将たちと渡りあい、いくさなき世を求めた気骨溢れる商人を描く。『本の窓』掲載「自著を語る」も収録

20 菓子先輩のおいしいレシピ
栗栖 ひよ子 著  スターツ出版  全4冊
友達づくりが苦手な高1のこむぎを、料理部部長の菓子先輩が「あったかいスープをごちそうしてあげる」と強引に調理室へ誘い出す。先輩の料理に勇気づけられたこむぎは…。『小説家になろう』掲載を改稿して文庫化。

21 外国人ヒットマン
一橋 文哉 著  KADOKAWA  全3冊
未解決事件の周辺には、必ずと言っていいほど外国人犯罪者の影がチラついている。外国人ヒットマンはいかに作られるのか? 香港、フィリピン、カンボジアへ実行犯の足跡をたどり、その裏社会事情に迫る。

 

テキストデイジー図書

テキストデイジーはサピエからダウンロードでの利用となります。

1 つまずきやすい日本語 
飯間 浩明 著  NHK出版
言葉を偏愛し、観察を続ける辞書編纂者が考える、「言葉との付き合い方」とは? 日本語のつまずきが起こる理由を説明し、つまずきを避ける方法を紹介する。知的で実践的な日本語入門。

2 カラー版 史実としての三国志
渡邊 義浩 監修  宝島社
曹操の墓に秘められた真実から、三国志演義では捻じ曲げられてしまったさまざまの史実を解き明かす。三国志ファンも、これから三国志を知りたい人にも読んでほしい一冊。

3 生とは、死とは
瀬戸内 寂聴,堀江 貴文 著  KADOKAWA
ホリエモンが、もっとも気になっているのは、お金でも仕事でもなく「生とは、死とは」という人類不変のテーマだった! 寂聴さん×ホリエモンの異色対談集。死、少子化問題、景気などについて“自由”に“本気”で語り合う。

*テキストデイジーとは
テキストデイジーは、文字情報と画像のみで構成される電子書籍です。
合成音声で文字を読み上げ、読み上げている箇所はハイライトされます。プレクストークでは、合成音声のみ聴くことが可能です。パソコンやタブレットでは、文字の拡大や画像の表示なども可能です。
合成音声ですから、聞きにくいところもあるかもしれませんが、パソコンでは音声と合わせて、文字を確認することが可能です。音訳や点訳より、早い製作スピードで完成させることが出来ます。
プライベートサービスでの作成の希望、読んでみたい図書のリクエストなどあれば、ぜひ点字図書館までお問い合わせください。

 

 

サピエ図書館で人気の本のご紹介

2020年10月~11月のオンラインリクエストのランキングです。デイジー図書と点字図書、それぞれ順位・書名・著者名・出版者の順です。

デイジー図書ランキング

1位 少年と犬
馳 星周 著  文芸春秋
家族のために犯罪に手を染めた男が拾った犬。守り神になったその犬はある意志を秘めていた-。人生の無常と犬の神秘性を描いた全6編を収録。第163回直木賞受賞作。

2位 鬼滅の刃 ノベライズ[1][2](合成音)
吾峠 呼世晴 原作/絵 松田 朱夏 著  集英社
心優しき少年・炭治郎は、ある日、鬼に家族を皆殺しにされてしまう。かろうじて生きていた妹・禰豆子は鬼に変わってしまっていた。妹を救い、人々を鬼から助けるため、炭治郎は今旅立つ! コミックスのノベライズ。

3位 鼠異聞 上・下 (新・酔いどれ小籐次17・18)
佐伯 泰英 著  文芸春秋
江戸では、何者かか貧しい長屋に金を配る「小銭なげこみ事件」が頻発していた。そんな折、小籐次に名刀を預けにきた謎の青年の正体は?

4位 視覚障害者向けiPhone・iPad操作マニュアル
視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)編集・出版
初めてスマートフォンを使ってみようとする方用のiPhoneの初心者向けマニュアル。VoiceOverオン時の操作をまとめている。

5位 クスノキの番人
東野 圭吾 著  実業之日本社
解雇された職場に盗みに入り逮捕された青年は、弁護士費用を支払ってくれた伯母から、クスノキの番人をするように命じられる。そのクスノキに祈れば、願いが叶うと言われていて…。

 

点字図書ランキング

1位 クスノキの番人
東野 圭吾 著  実業之日本社
『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に続く新たなエンターテインメント作品。

2位 危険なビーナス
東野 圭吾 著  講談社
愛してしまった女性は、弟の妻だった―。かかってきた一本の電話。弟と結婚したというその女性は、弟が失踪したといい、手助けを頼む。手伝ううちに次第に女性に心惹かれ…スリリングな絶品ミステリー。

3位 流浪の月
凪良 ゆう 著  東京創元社
愛ではない。けれどそばにいたい-。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描いた長編小説。

4位 iPhoneの凄い設定 快適なスマホライフのためのワザ108
舘神 竜彦 著  枻出版社
iPhoneのポイントは、アプリじゃなくて「設定」! アカウントの管理をはじめ操作性をアップさせる基本設定、文字入力・カメラ・セキュリティの設定など、ストレスなく使える設定の工夫をわかりやすく解説。

5位 あの日を刻むマイク ラジオと歩んだ九十年
武井 照子 著  集英社
自由でのびやかな子供の頃、戦争の足音がする少女期、GHQの統治下で担当した「婦人の時間」…。94歳、NHKの「働く母親第一号」である元ラジオアナウンサーが、激動の半生を振り返る。

 

 

編集後記

185号いかがでしたか。
今年最後の図書館だよりとなります。
今年は、世界中が不安に包まれた一年になってしまいましたが、来年は明るい未来が待っている、と信じて年を越したいものですね。
こんな情報や、こんな企画やってほしい、というご希望あれば、ぜひ図書館だより担当、西田までお寄せください。お待ちしています。

 

「図書館だより」185号
発行日  令和2年12月28日
発行  山形県立点字図書館
〒990-0031山形市十日町1-6-6
電話 023-631-5930
FAX 023-627-1118
メールアドレス yamaten@ic-net.or.jp

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